本書では、Objective-C言語を使ったCocoaアプリケーション環境についてと、Xcode Tools開発スイートを使って堅牢なオブジェクト指向アプリケーションを構築する方法を説明します。Cocoaは、一般消費者と企業顧客向けに、マルチメディア機能が豊富な最新のオブジェクト指向アプリケーションを作成するための最善の方法を提供します。本書では、読者がCプログラミングに慣れていることを前提としていますが、CocoaやXcode Toolsの経験は前提としていません。
本書は、Cocoaアプリケーションの開発に関心のあるプログラマ、あるいはCocoaに興味のある方を対象にしています。
本書は次の章で構成されています。
「Cocoaの本質」 では、Cocoaアプリケーションを開発する際に理解しておく必要のある基本概念を紹介します。
「Xcodeでのプロジェクトの作成」では、Xcodeを使ってプロジェクトを作成する手順を説明します。
「モデルの定義」では、アプリケーションの基盤の機能を定義する手順を説明します。
「ビューの定義:ユーザインターフェイスの作成」では、Interface Builderを使って基本的なユーザインターフェイスを開発する手順を説明します。
「モデルとビューのブリッジ:コントローラ」では、モデルとビューの間のやり取りを仲介するコントローラオブジェクトの作成方法を示します。
「アプリケーションのビルドと実行」では、アプリケーションをビルドしてテストする方法を説明します。
「アプリケーションの設定」では、バージョン情報やアプリケーションアイコンなど、アプリケーションバンドルに必要な基本的な識別プロパティを設定する方法を説明します。
「基本事項の詳細」では、Cocoaアプリケーションにデフォルトで提供される動作のいくつかを説明します。
このチュートリアルを通じて、以下のことを学習します。
Cocoa とは何か
オブジェクト指向環境においてアプリケーション開発プロセスがどのように見えるか
Cocoaアプリケーションの作成方法
知識の適応により、ここから進むべき方向
本書の効果を最大限に高めるためには、Cの知識は必要ですが、オブジェクト指向プログラミングやアプリケーション設計は必ずしも必要ではありません。
チュートリアルを進める際の問題解決に役立てるために、本書には関連アーカイブとして完成版のCurrency Converterプロジェクトが含まれています(ObjCTutorial_companion.zip)。このアーカイブには、本書の手順のいくつかを進める際に必要なファイルも含まれています。
Xcode Toolsパッケージは、Mac OS Xのインストールメディアに含まれています。本書の手順を進める前に、このパッケージをお使いのコンピュータにインストールする必要があります。このパッケージをインストールすると、/Developerの下の『About Xcode Tools』で詳細情報を参照できます。
以下の文書は、Cocoa開発に関する詳細情報を提供しています。
『Getting Started with Cocoa』では、Cocoaの学習のロードマップを示しています。
『Cocoa基礎ガイド』では、Cocoaアプリケーション環境について解説しています。
『Objective-C 2.0プログラミング言語』ではObjective-Cの概要と、Cocoaのほとんどの動的な動作と拡張性の基本である、Objective-Cランタイムシステムについて解説しています。
『Apple Human Interface Guidelines』では、快適なユーザエクスペリエンスを提供するためのユーザインターフェイスのレイアウト方法を解説しています。
Last updated: 2008-01-24