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本書、『Universal Binaryプログラミングガイドライン』は、Mac OS XアプリケーションをUniversal Binaryとして動作するように作成、変更する熟練開発者を支援します。Universal Binaryは、PowerPCまたはインテルのマイクロプロセッサを搭載するMacintoshコンピュータでネイティブに動作し、単体のパッケージとしてどちらのアーキテクチャにおいても最良のパフォーマンスを提供します。
本書は、開発者による必要な作業量の正確な見積を支援することを目的としており、一般的なコード変更および個別的なコード変更について役に立つヒントを提供します。コードをUniversal Binaryとしてビルドするための前提条件を説明し、Xcode 2.2を使用してビルドを行う方法を示します。さらに、コードの動作に影響を与える可能性のあるインテルとPowerPCのアーキテクチャの違いについて論じ、Universal Binaryコードのビルドが正しく行われるようにするためのガイドラインを提示します。
『Universal Binaryプログラミングガイドライン』の本バージョンでは、2005年6月にWorldwide Developers Conferenceで紹介して以来の大幅な更新となります。インテルベースのMacintoshコンピュータへの移行を行う開発者に必要なすべての情報を提供します。このバージョンでは、『Xcode 2.2 User Guide』、『GCC Porting Guide』、『Cross-Development Programming Guide』など、ツールに関して新しく改訂されたドキュメントのほか、改訂されたガイドラインやヒントの参照先が記載されています。以前のバージョンの『Universal Binaryプログラミングガイドライン』をお持ちの場合、このバージョンに置き換えてください。
現在Mac OS Xで動作するアプリケーションを持っている開発者は、本書を通して、アップルが現在提供しているすべてのハードウェアでコードをネイティブに実行するためにコードを変更する方法を学べます。Macintosh向けのアプリケーションはまだ作成していないけれども、今後作成する計画がある開発者は、本書のガイドラインを守ることで、コードがUniversal Binaryとして実行可能なことを保証できます。
本書は次の章で構成されています。
「Universal Binaryのビルド」では、Xcode 2.2を使用してネイティブでユニバーサルなバイナリをビルドする方法、ビルドオプションについて、およびインテルベースのMacintoshコンピュータで正しく動作しないコードのトラブルシューティングについて説明します。
「アーキテクチャ面での相違」では、x86とPowerPCのアーキテクチャの主な違いを概説します。違いを理解することは、移植性のあるコードの作成に役立ちます。
「バイトのスワップ」では、バイト順序の違いの詳細を説明し、バイトスワップルーチンの一覧を提供して、バイトのスワップを必要とするいくつかの状況に対する戦略を論じます。この章は、Mac OS X開発者全員にとって必読の章です。アーキテクチャ間でデータやデータファイルをやり取りするときに生じる可能性のあるバイト順序に起因する問題の回避法を知ることができます。
「特定シナリオのためのガイドライン」では、ほとんどのアプリケーションにおいて生じることがまれないくつかの状況に対するヒントを提供します。
「ベクトルベースコードの準備」では、高性能な計算処理を必要とする開発者向けに用意されているオプションについて説明します。
本書には次の付録があります。
「Rosetta」では、PowerPCバイナリを、インテルベースのMacintoshコンピュータで動作可能にする変換プロセスを説明します。
「アーキテクチャに依存しないベクトルベースコード」では、行列乗算を例として使用して、アーキテクチャ固有のコードを最小限に抑えたベクトルコードの書き方を示します。
「アプリケーションバイナリインターフェイス」では、IA-32 ABIについて簡単に説明し、詳しい情報を得るための参照情報を提供します。
「PowerPlantの使用」では、インテルベースのMacintoshコンピュータでPowerPlantを使用するために加える必要のある変更について説明します。
本書では、以下を想定しています。
対象アプリケーションがMac OS Xで動作する。
対象アプリケーションは、Carbon、Cocoa、Java、BSD UNIXのいずれのMac OS X開発環境を使用してもかまいません。
対象アプリケーションがUNIXオペレーティングシステムで動作するけれども、Mac OS Xを対象としていない場合は、先に『Porting UNIX/Linux Applications to Mac OS X』を読んでください。
対象アプリケーションがWindowsオペレーティングシステムのみで動作する場合は、先に『Porting to Mac OS X from Windows Win32 API』を読んでください。
Mac OS Xを初めて使用する場合、『Mac OS X Technology Overview』を参照してください。
Xcodeの使い方を知っている。
現在のところ、ユニバーサルで動作するコードをコンパイルできるGUIツールはXcodeだけです。
Xcodeをよく知らないという場合は、『Xcode 2.2 User Guide』を参照するとよいでしょう。
これまでCodeWarriorを使っていたという方は、『Porting CodeWarrior Projects to Xcode』を読んでください。
「x86」という用語を、本書の一部でインテル社が製造する種類のマイクロプロセッサを指す汎用の用語として使用します。本書では、x86という用語をIA-32(インテルアーキテクチャ32ビット)と同義で使用します。
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Last updated: 2006-03-08
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