App Review
Appleでは、App Storeに提出されるAppやAppのアップデートが信頼でき、想定どおりに機能すること、そしてユーザーのプライバシーを尊重し、不適切なコンテンツが含まれていないことを確認するために、すべてのAppとそのアップデートを審査しています。Appを企画して開発する際は、Appができるだけ円滑に承認されるようにするため、以下のガイドラインやリソースをご活用ください。
App Reviewに向けた準備
「App Store Reviewガイドライン」や「Apple Developer Program使用許諾契約」で、App ReviewへのAppの提出に関する詳しい情報をご確認ください。
App Store Reviewガイドライン
Appを提出する前に、すべてのApp審査に適用される技術、コンテンツ、デザインの各基準を理解しておくことが重要です。こうした基準は「App Store Reviewガイドライン」で概要が説明されています。
Apple Developer Program使用許諾契約
「Apple Developer Program使用許諾契約」には、Appleのソフトウェアおよびサービスの使用に関する、デベロッパの義務や責任について詳しく記載されています。最新の契約内容は「利用規約」のページで確認できます。
App Reviewに関する情報の提供
開発したAppが、特定の設定、ユーザーアカウント情報、特別な手順などを必要とするものである場合は、詳しい情報をApp Store Connectの「App Reviewに関する情報」に入力してください。この情報が入力されていないとApp Reviewのプロセスが遅れることがあり、場合によってはAppが却下されます。
さらに詳しくは、「App Store Connectヘルプ」を参照してください。
審査のステータス
Appの提出後は、審査のステータスをApp Store Connectの「マイApp」セクションまたはiPhoneおよびiPad向けのApp Store Connect Appで確認できます。審査に要する時間はAppによって異なる場合があります。平均すると、Appの審査は50%が24時間以内に、90%以上が48時間以内に完了しています。提出した内容に不備がある場合は、審査に要する時間が長くなるか、Appが却下されることがあります。Appの審査が完了すると、ステータスが更新され、通知が届きます。
さらに詳しくは、「App Store Connectヘルプ」を参照してください。
よくあるAppの却下理由を回避
Appを周到に準備してから審査に提出できるように、Appが却下される最も一般的な理由をいくつか明記しています。
クラッシュとバグ
Appが完成し、公開する準備ができている場合にのみ、審査に提出するようにしてください。最新のソフトウェアが搭載されているデバイスでAppを十分にテストし、提出前にすべてのバグを修正してください。App Storeにすでに掲載されているAppで、ガイドライン上の軽微な問題があると思われるものについては、法的な懸念事項がない限り、バグ修正は承認可能の対象となります。
無効なリンク
App内のすべてのリンクが機能している必要があります。最新の連絡先情報を記載したユーザーサポートへのリンクと、プライバシーポリシーへのリンクはすべてのAppに必ず含める必要があります。
プレースホルダコンテンツ
Appを審査に提出する前に、すべての画像およびテキストを完成した状態にしてください。開発が途中であり、プレースホルダコンテンツを含むAppは配信できる状態ではないため、却下されます。
ユーザーに対する許可の申請
ユーザーデータや使用状況に関するデータにアクセスする許可を求める場合は、Appでそのデータがどのように使用されるかを明確かつ包括的に説明する必要があります。説明に具体例を含めると、Appが個人情報にアクセスする許可を求める理由についてユーザーが理解しやすくなります。
Appのコードがユーザーの機密データにアクセスするAPIを1つ以上参照している場合、AppのInfo.plistファイルには$!{infoPlistKey}キーを含める必要があります。このキーには、Appがデータを必要とする理由を明確かつ包括的に説明した、ユーザー向けの目的文字列を含めてください。App Storeに提出するAppのうち、ユーザーデータにアクセスするAppにはすべて、目的文字列を含める必要があります。
不正確なスクリーンショット
App Storeに掲載するスクリーンショットは、Appの価値や機能を的確に伝えるものである必要があります。テキストや画像のオーバーレイは、Appのユーザー体験を際立たせるために使用し、Appそのものを覆い隠すことがないようにしてください。また、AppのUIや製品画像は、App Store Connectの該当するデバイスタイプに合ったものにしてください。これにより、Appをユーザーによく理解してもらうことができ、App Storeにおける体験をより良いものにすることができます。
不完全な情報
App Store Connectの「App Reviewに関する情報」で、審査に必要な情報をすべて入力してください。サインインが必要な機能がある場合は、有効なデモアカウントのユーザー名およびパスワードを記載してください。特別な構成が必要な場合は、詳細を入力してください。再現が困難な環境を必要とする機能や、特定のハードウェアを必要とする機能がある場合は、デモビデオまたはハードウェアを用意して送信してください。また、連絡先情報に不備がなく、最新のものであることを確認してください。
基準に満たないユーザーインターフェイス
Appleでは、インターフェイスの見やすさ、美しさ、使いやすさに関して高い基準を設定しています。デザインに関するガイドおよび「UIデザインの必要事項および禁止事項」に従って慎重にデザインを決め、インターフェイスが基準を満たすようにしてください。
Webのクリップ、コンテンツアグリゲータ、リンク集
Appは、魅力的かつ便利なものであり、iOS特有の機能を最大限に活用しているものである必要があります。iOS AppでWebサイトを表示したり、iOS向けにフォーマットされていないWebコンテンツを使用したり、Webインタラクションを制限したりすると、Appの質を損ないます。
類似Appの複数提出
本質的に同じ内容のAppを複数提出することはApp Reviewプロセスの妨げとなり、Appが却下されるリスクとなります。Appを考慮深く1つに統合することで、審査が円滑となり、ユーザーに提供する体験の質も向上します。Appを1つに統合すると、審査を通過しやすくなり、ユーザーに提供する体験の質も高くなります。
ユーザーの誤解を招く
Appは宣伝されているとおりに機能する必要があり、実際の内容と異なる印象をユーザーに与えてはいけません。Appが特定の特長や機能を備えているという印象を与える場合、その機能を実際に提供する必要があります。
持続的な価値の不足
Appの機能やコンテンツが少ない、または小規模なニッチ市場にしか需要がない場合、却下される場合があります。Appを構築する前にApp Storeで同じカテゴリのAppを確認し、より優れたユーザー体験を生み出すにはどうすればよいかを検討するようにしてください。
お問い合わせ
Appの審査ステータスの確認、却下の理由説明のリクエスト、却下に対する異議の申し立て、App Reviewの優先処理のリクエスト、ガイドライン見直しの提案などについて、お問い合わせいただくことができます。
問題解決センター
Appが却下された場合は、App Store Connectの「問題解決センター」で詳しい情報を確認することができます。たとえば、「App Reviewガイドライン」のうち、どの項目に違反していたかを確認できます。「問題解決センター」には、App Store ConnectのAppの概要ページまたはバージョンの詳細ページからアクセスできます。
App Review Board
デベロッパは、機能的または技術的な仕様の誤解によると思われるAppの却下に対して、異議の申し立てを行うことができます。その場合は、そのAppについて再考を促す上で参考になる詳細情報をApp Review Boardに提出してください。
ガイドラインの見直しが必要な部分があればご提案いただき、「App Reviewガイドライン」の改善や、ポリシーに関して不明確な点があれば、お知らせください。お寄せいただいた提案は、App Reviewで検討されます。
App Reviewの優先処理
正当な理由がある場合は、App Reviewの優先処理をリクエストできます。正当な理由の例としては、Appに存在する重大なバグの修正や、デベロッパが直接関係するイベントのタイミングに合わせたAppのリリースなどがあります。
重大なバグを修正するための優先処理をリクエストする際は、そのバグをAppの現行バージョンで再現する手順を示すようにしてください。特定のイベントに関係するAppについては、AppのリリーススケジュールをApp Store Connectで設定しておくことをお勧めします。ただし、Appがまだ審査中で、そのイベントの開催が差し迫っている場合は、App Reviewの優先処理をリクエストできます。リクエストを提出する際は、そのイベントの情報と日付、およびイベントとAppとの関係も明確に記載してください。
優先処理はごく限られた対象でのみ許可されるため、すべてのリクエストが受け入れられるという保証はありません。