欧州連合で配信されるアプリに関する最新情報
2024年5月2日
コアテクノロジー手数料(CTF)
CTFは、EU向けの代替ビジネス規約に含まれる要素であり、革新的なアプリを作成して公開するためのツール、テクノロジー、サービスを通して、Appleがデベロッパに提供する価値を反映するものです。Appleでは、優れたアイデアを持ち、それらを実現したいと考えるクリエイティブな人々が、世界に向けて自分のアプリを提供できる機会を得ることが大切だと考えます。CTFの支払い義務が生じるのは、大規模なインストール数(EUでの年間初回インストール数が100万回超)を達成したデベロッパのみです。手数料の免除が認められている非営利団体、政府機関、教育機関は、CTFを支払う必要はありません。また本日、CTFの支払いが不要になる、以下の新しい2つの条件を導入します。
- 条件1:デベロッパに収益がまったくない場合、CTFの支払いは不要です。これは、物理的収益、デジタル収益、広告、その他のいかなる方法による収益とも関連しない、収益性が一切ない無料アプリを作成している場合を含みます。この条件は、学生、趣味でアプリを開発する個人や、その他の非営利のデベロッパが、CTFを支払うことなく、人々に喜ばれるアプリを開発できるようにするためのものです。
- 条件2:代替ビジネス規約に同意している小規模デベロッパ(全世界での年間ビジネス収益が1,000万ユーロ未満*)は、革新的なアプリを開発してビジネスを急速に成長させるための期間を確保できるよう、CTF導入準備のための3年間の無料期間を利用できます。それまでに年間初回インストール数が100万回を超えていなかった小規模デベロッパがこの3年間の期間中にこの基準を達成した場合も、CTFの支払いは必要ありません。その後年間初回インストール数が100万回を超える年が続いても、この期間中であれば支払いは不要です。小規模デベロッパのビジネスが成長し、3年の導入期間内に全世界での収益が1,000万~5,000万ユーロとなった場合、年間初回インストール数が100万回を超えた時点で、年間100万ユーロを上限としてCTFの支払いが開始します。
iPadOS
欧州委員会は今週、iPadOSをデジタル市場法(DMA)で規定されるゲートキーパープラットフォームに指定しました。Appleでは今秋、欧州連合(EU)で配信されるアプリに関する最近のiOSの変更(英語)を、必要に応じてiPadOSにも導入します。デベロッパは、これらのiPadOS向けの追加の機能とオプションを含む、Alternative Terms Addendum for Apps in the EUに同意するか、Appleの既存の規約の利用を続けるかを選択できます。
これらの変更がEUのユーザーに公開されたあとは、App Store、Web配信、または代替マーケットプレイスを通じてダウンロードされたiPadOSアプリにもCTFが適用されます。ユーザーが12か月以内にiOSとiPadOSの両方に同じアプリをインストールした場合、そのアプリの年間初回インストール数は1回のみカウントされます。デベロッパが、Alternative Terms Addendum for Apps in the EUにおけるアプリビジネスに生じうる影響を推測できるように、手数料の計算ツールとともに利用できる、App Store Connectのアプリのインストールに関するレポートを更新しました。
詳細については、欧州連合におけるiOSアプリのコアテクノロジー手数料について(英語)をご覧ください。Alternative Terms Addendum for Apps in the EUにすでに同意している場合は、必ず更新された規約に署名(英語)してください。
全世界でのビジネス収益の金額については、関連する法人からの収益も含め、すべての商業活動の収益が算入されます。詳しくは、Alternative Terms Addendum for Apps in the EU(英語)をご確認ください。