Apple Design Awards
2026年ファイナリストのご紹介
Apple Design Awardsでは、毎年アプリとゲームのデザインにおけるイノベーションと独創性、技術面での成果を表彰しています。また同時に、コミュニティ全体でAppleデベロッパの日々の努力に想いを馳せ、その優れた成果を称える場でもあります。
App Storeからファイナリストの作品をダウンロード
今年度のファイナリストをいよいよ発表します。
喜びと楽しさ
このカテゴリのファイナリストは、Appleのテクノロジーを活用することで、魅力的で心に残り、満足感が得られる体験を実現しています。
アプリ
Blippo+
Panic, Inc.(米国)
macOS
ずっとザッピングしてる人、DIYの美学に惹かれるギーク、あるいは現代の量産型動画アプリに飽き足らないユーザーなど、ニッチなユーザー層をターゲットにしたBlippo+は、アナログ時代のUHF局の奥底を彷彿とさせる、広告なしの風変わりな番組が並ぶ多チャンネル型レトロフューチャーTVです(UHFがピンとこない人は、上の世代に聞いてみましょう)。最大の魅力はアグレッシブなほどのDIY感で、時にはあえて「イタく」見せるコンテンツですが、開発元のPanicが作り込んだ世界観のディテールにも注目です。昔懐かしいグラフィックやフォント、ボタンのUIから、巨大で粗いドット絵の数字一つに至るまで、当時の雰囲気を蘇らせています。そして極めつけは、この「放送」が完全に同期されていること。つまり、全員が同じタイミングでコミカルなコンテンツを体験する仕組みになっているのです。
Metaballs
Apposite(米国)
iOS、visionOS
このポップで楽しいvisionOSアプリでは、さまざまな色や質感を使って、空間に浮かぶスライムや泡、立体を作り出すことができます。作ったものは押したり、つついたり、押し込んだり、引っ張ってちぎったりと、自由自在。空間キャンバスにぷるぷるとしたゼリー状の立体を生み出すのは至福のひとときで、光の当たり方によって変化するリアルな反応には驚かされるはずです。さらに嬉しいことに、作成した立体はUSDZファイルとして書き出し、他のプロジェクトで活用することもできます。
grug
Ocho(オランダ)
iOS
日々の格言を『石器時代のカタコト言葉』で届けてくれる、遊び心満載のアプリ。ビジュアルも魅力的です。「grug歩けば道拓く… 座っていたら、ナニも発見ない」といった、毎日届くgrugの前向きなメッセージを読むと、原始的な喜びに満たされます。そして何より素晴らしいのが、その落書き風のデザイン。肩の力が抜けた、巧妙でシンプルな小さな傑作です(手書き風のステータスバーやリリースノートも要チェック!)。石器時代のアプリにふさわしく、ログインもクラウド同期も、面倒な機能は一切なし。そこにあるのは「カシコイデベロッパ、イイモノツクル」という、シンプルなアイデアだけです。
ゲーム
PowerWash Simulator
FuturLab Limited(イギリス)
Square Enix Collective, Apple Arcade
iOS、iPadOS、macOS、tvOS、visionOS
古い車にこびりついた汚れを高圧洗浄でさっぱり落とすのが何より快感、という人が世間にはいるそうですが、このゲームはまさにそんな人におすすめです。そのタイトル通り、この「お掃除」ゲームはなぜかたまらなく爽快です。ホースのノズルごとに触覚フィードバックが変わるなど、細やかなこだわりが効いています。汚れた裏庭を掃除し続ける運命なのかと思いきや、ストーリーはタイムトラベル、謎めいた猫の集会、そして古代の神殿へとまさかの方向へ進んでいきます。心安らぐ「禅」の境地を味わえるゲームに、そんな舞台の数々がすんなりフィットします。
Is This Seat Taken?
Poti Poti Studio(スペイン)
iOS、iPadOS、macOS
土曜の朝の海外アニメのような見た目とは裏腹に、本作はかなり歯応えのあるパズルゲームです。バスやレストランなど、日常のよくある場所で「他人の隣に座る」という厄介なテーマを、愉快なロジックパズルへと昇華させています。登場人物たちのちょっと変わった性格やこだわりに合わせて、それぞれの希望の席に案内してあげましょう(「シャワーを浴びていない人の隣は無理」といったごもっともなこだわりも含みます)。パズル以外の要素へのこだわりも見事です。シーン内のオブジェクトをタップすれば予想外の楽しいリアクションが返ってきたり、インターフェイスのあちこちに隠し要素(イースターエッグ)が仕込まれていたりと、お楽しみが満載。時間制限はなし、プレイすればつい笑みがこぼれてしまう「Is This Seat Taken?」は、デバイスに入れておいていつでも遊びたくなる作品です。
BALL x PIT
Kenny Sun Studios(米国)
Devolver Digital
iOS、iPadOS
怒涛の「跳弾」バトルが炸裂するRPGローグライト、Ball x Pit。「パワーアップしたボールを弾いて、迫り来る敵の大群にぶつける」というシンプルなアイデアで、懐かしのアーケード風ゲームに新たな興奮を加えた作品です。HDR対応のiPhoneやiPadでプレイすれば、レトロなビジュアルとド派手な衝突エフェクトがより一層美しく際立ちます。
インクルージョン
このカテゴリのファイナリストは、身体その他の能力や言語機能などの多様なバックグラウンドをアプリやゲームに反映させることで、あらゆるユーザーに優れた体験を提供しています。
アプリ
Guitar Wiz
Bijoy Thangaraj(インド)
iOS、iPadOS、macOS、watchOS
個人デベロッパのBijoy Thangaraj氏がSwiftUIで制作した、ギタリストのためのオールインワンのツールキット。あらゆるユーザーに配慮した、充実したインクルーシブ機能を備えています。強力なVoiceOver対応により、ピッチやコードの案内から、フレットのどこに指を置くべきかまで、あらゆる情報を音声でガイドしてくれます。「Guitar Wiz」はダイナミックタイプ、「コントラストを上げる」、「カラー以外で区別」にも対応しており、ユーザーの能力に関わらず、自分自身の力で自由にギターを弾く喜びを味わえるように設計されています。
Hearing Buddy
Lilly Seay(米国)
iOS、iPadOS、watchOS
聴覚に障がいのある個人デベロッパが開発した「Hearing Buddy」は、デベロッパ自身の経験が随所に息づいた、細部まで配慮の行き届いたアプリです。Foundation Modelフレームワークと、音声からテキストへと変換するオンデバイス機能を駆使し、発話のキャプションと要約をリアルタイムですばやく生成します。信頼性が高く、サポート力に優れ、操作も簡単。最高の相棒(Buddy)と呼ぶにふさわしい、頼れる存在です。
Structured
unorderly GmbH(ドイツ)
iOS、iPadOS、macOS、watchOS
すっきりと見やすくデザインされた、SwiftUIベースのデイリープランナー。生産性の向上はもちろん、ゆっくり休む時間を大切にしてくれるアプリです。カレンダーの空き時間を最適化するだけでなく、意識的に休憩をとるための時間を見つけ出してくれます。 シンプルなレイアウトや、Foundation Modelフレームワークを組み込んで実装したタスクの提案と自動入力の機能などの細やかな配慮のおかげで、スケジュールをきちんと整理しやすくなります。こうした点が、ニューロダイバージェントの人々から高く評価されています。
ゲーム
Sago Mini Jinja’s Garden
Sago Mini(カナダ)
Apple Arcade
iOS、iPadOS、macOS、tvOS
「Sago Mini Jinja’s Garden」は、各種の機能をあえて排している点が印象的です。自然なスワイプ操作と、文字が読めなくても楽しめるインタラクションにより、この広大な世界では3〜6歳の子どもでも存分に遊べます。インクルーシブ機能はごく自然に組み込まれており、プレイする子どもも保護者もその存在に気付かないほどです。実績のあるSago Miniのこの新作では、繊細な心配りのもと、誰もが楽しめる世界が創り出されています。プレイヤーはサッカーをしたり、チーズを取り返すためにネズミを追いかけたり、にぎやかなパーティーに加わったりできます。このゲームには時間制限も課題リストもありません。誰でも楽しめる魅力的なアクティビティをのんびり体験しましょう。
Pine Hearts
Hyper Luminal Games Limited(英国)
Secret Mode
iOS、iPadOS
善意と希望に満ちた「Pine Hearts」の世界では、良いことをすれば必ず報われます。主人公のタイクが亡き父との思い出を振り返るため、自然保護区を再び訪れるこのゲームは、想像以上の深い感動をプレイヤーにもたらします。作品全体を包み込むのは、優しく繊細な空気感。プレイヤーは公園を訪れている他の人たちを手助けすることでレベルアップしていきます。また、プレイを始める前からインクルーシブ機能のオプションがわかりやすく提示されるのも特徴です。テキストの読みやすさの向上、操作のカスタマイズ、そして画面の揺れや感覚的なフィードバックの軽減など、自分に合った設定を選ぶことができます。喪失感がやがて心の安らぎ、さらに自信へと変わっていくというメッセージを伝える、心を込めて書かれた美しいストーリーを体験してください。
シドマイヤーズ シヴィライゼーション VII
Firaxis Games(米国)
2K, Apple Arcade
iOS、iPadOS、macOS
すでに伝説となりつつある人気シリーズの最新作では、さまざまな文化への尊重と敬意を重視しています。「Civilization」シリーズについてはもはや説明不要でしょう。本作でも、メジャーなゲームではあまりスポットライトが当たらないものも含め、歴史上の多彩な指導者や文明が登場しますが、今回は特にその描写には細心の配慮がなされています。その結果、より敬意あるまなざしで人類史を見つめる、かつてないほど奥深い世界が広がっています。このような規模のゲームでこうした判断が優先されるということには、大きな意義があります。
イノベーション
このカテゴリのファイナリストは、最新のAppleテクノロジーを活用することで、同ジャンルでも傑出した作品を生み出し、最先端の体験を実現させています。
アプリ
Detail: AI動画編集アプリ
Detail Technologies B.V.(オランダ)
iOS、iPadOS、watchOS
「Detail」は、カメラアプリのシンプルさと、プロ仕様のAIビデオ編集アプリの性能を兼ね備えています。あらゆるレベルのエディターが簡単に使えるこのアプリは、最高の瞬間を特定する、無音部分をカットする、1つのテイクを複数のアングルから自動編集するなどの機能を搭載。プロフェッショナルな動画やポッドキャスト、カメラに向かって話す映像を、わずか数分のうちに制作できます。さらに、下書きやアウトラインをそのまま収録に使えるテレプロンプターのスクリプトに変換する、Foundation Modelフレームワークを活用した機能も備えています。
NBA:ライブゲームとスコア
National Basketball Association(米国)
visionOS
アプリでNBAの試合を5ゲーム同時に観戦したり、注目の試合の最中に選手やチームの情報を壁一面の大きさで表示したりできるのは、Apple Vision Proユーザーのスポーツファンにとって画期的です。今年はSpectrumとの提携により、ロサンゼルスレイカーズの一部の試合が、180度の空間オーディオ対応Apple Immersive Videoで配信されます。各チームのゴール裏のカメラ、ベンチの様子、アリーナの天井近くからの映像など、さまざまなアングルで観戦を楽しめます。ハーフタイムショーや試合前の選手紹介も特別な体験に。スコアボードや選手名簿などの情報が、プレイ映像の前面に3Dで浮かび上がるのにも注目です。
D-Day: The Camera Soldier
TARGO(フランス)
visionOS
visionOSのストーリーテリングの力が如実に表れた、独創的なアプローチで歴史を捉えるイマーシブなドキュメンタリーアプリです。D-Day(第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦)の従軍カメラマンだった父親の物語が、父の戦時体験をほとんど知らずにいた娘の視点から描かれます。思いがけないメッセージをきっかけに、娘は父の未公開の写真や映像を探し出し、修復する旅に出ることになります。イマーシブビデオ、空間オーディオ、インタラクティブなアクティビティを融合させ、息をのむような作品に仕上げた「D-Day」は、歴史上の出来事に力強い光を当てると同時に、家族の絆を描いた感動的な物語も届けます。
ゲーム
TR-49
inkle(英国)
iOS、iPadOS
戦時下を背景とする歴史の「もし」をテーマにした、緊迫感に満ちたパズルゲーム。「もし、第二次世界大戦時に作られた暗号解読コンピュータがそのまま稼働し続けていたら?」という問いからストーリーが展開します。制作は、2022年のApple Design Awards受賞作である「Overboard!」の開発を手掛けたinkleのチーム。独創的な新作である「TR-49」は、凝った仕掛けに加え、何度も急展開する個性的なストーリーや良質な古典的パズルなどの魅力も満載です。また、inkle独自の物語用スクリプト言語であるink(今日、世界中のゲームスタジオで使用されているオープンソースツール)で構築されている点も、それ自体このゲームの魅力の1つと言えます。
Blue Prince
Dogubomb(米国)
Raw Fury
macOS
ジャンルに捉われず、探索、パズル、物語の要素を組み合わせてまったく新しい体験を生み出しているアドベンチャーゲームです。ミッションは、広がり続ける屋敷を探索し、秘密の部屋の扉を開くこと。プレイヤーが進むたびに部屋が生み出され、屋敷が一から創られていくことが、ゲームの難易度を高めています。物語を進めるカギは、壁に飾られた写真や謎が隠された手書きのメモなど、至る所にあります(なんと、ゲームのタイトルにもちょっとしたヒントが隠されています)。親しみやすい操作感とは裏腹に、「Blue Prince」は迷路のような構造と圧倒的な奥深さを誇ります。例えば一度クリアしても、途端にもう1つ別の作品であるかのようなボリュームの新たなシナリオが始まる、といった具合です。
Pickle Pro
Resolution Games AB(スウェーデン)
visionOS
RealityKitで制作された「Pickle Pro」は、visionOS向けネイティブゲームの中でも屈指のインパクトを誇る、楽しさあふれるピックルボールゲームです。スイングの感覚は常に自然かつ正確です。MR(複合現実)のブレンディングなどのvisionOSテクノロジーを精巧に使用したこのアプリは、プラットフォーム固有のイノベーションを明確に示す好例と言えます。さらに、SharePlayのPersonaとの統合により、プレイヤーは友人とのオンライン対戦も楽しめます。
インタラクション
このカテゴリのファイナリストは、それぞれのプラットフォームに最適な、直感的なインターフェイスと簡単で使いやすいコントロールを提供しています。
アプリ
The Outsiders: 健康とフィットネストラッカー
Gentler Stories, LLC(スロベニア)
iOS、watchOS
このデベロッパが以前に開発した「Gentler Streak」と同様に細かい配慮のなされたこのフィットネスアプリは、トレーニングの強度と回復のバランスをスマートに保ちます。「The Outsiders」が際立っているのは、「Training Readiness Score(トレーニング準備状況スコア)」という、データを美しく視覚化する機能です。トレーニング負荷と、睡眠の質や安静時心拍数などの指標を並べて表示できます。また、多数あるワークアウトのタイプごとにトレーニング目標を設定できるため、より意識的にトレーニングできる柔軟性も備わっています。
Moonlitt:月の位置と月の満ち欠け
Flipping Hues Srls(イタリア)
iOS、iPadOS、macOS、visionOS、watchOS
月にとって話題の多い数か月でした。アルテミス計画関連のニュースで月に関心を持った人には、月への興味をさらに深めてくれる、この見事に構想されたこのアプリがおすすめです。2024年のApple Design Awardsのファイナリストとなった同デベロッパのアプリ「Sunlitt」と同様に、SwiftUIで構築されたユーティリティにより、写真撮影から天体イベントの把握まで、あらゆるタスクをシンプルかつエレガントに行えます。幅広いプラットフォームに対応しており、特にApple Vision Proでの体験は一見の価値あり。Liquid Glassをこれ以上なく見事に統合しており、簡単に使い始められるこの直感的で美しいアプリは、天体を愛するすべての人に最適です。
Tide Guide: Charts & Tables
Condor Digital(米国)
iOS、iPadOS、macOS、tvOS、visionOS、watchOS
潮汐表アプリの定番。新デザインとLiquid Glassを取り入れ、データ表示やカスタムアニメーションをさらに洗練させて、水をモチーフにしたデザインテーマとの見事な調和を実現しました。フルスクリーンの充実したチャートは、時間ごとの天気予報、水温、波の高さなど幅広い天候データを、海に詳しくない人でもすぐ理解できるほど簡潔明瞭に表示します。さらに、水泳を楽しむ人にも船で海に出る人にも便利なウィジェットで、ホーム画面から直接すばやく情報を確認できます。アプリのパレットが一日を通した空の色の変化に合わせて移り変わるよう設計されている点も、熱烈な「Tide Guide」ファンの獲得に一役買っています。
ゲーム
TR-49
inkle(英国)
iOS、iPadOS
戦時下を背景とする歴史の「もし」をテーマにした、緊迫感に満ちたパズルゲーム。「もし、第二次世界大戦時に作られた暗号解読コンピュータがそのまま稼働し続けていたら?」という問いからストーリーが展開します。制作は、2022年のApple Design Awards受賞作である「Overboard!」の開発を手掛けたinkleのチーム。独創的な新作である「TR-49」は、凝った仕掛けに加え、何度も急展開する個性的なストーリーや良質な古典的パズルなどの魅力も満載です。また本作では、時代を反映した世界観を作り上げるためにオーディオデザインを重視しています。プレイヤーが謎めいたファイルを調べたり、第二次世界大戦時代の機械装置を起動したりするたびに、ナレーターの声が入ります。
Sago Mini Jinja’s Garden
Sago Mini(カナダ)
Apple Arcade
iOS、iPadOS、macOS、tvOS
高く評価されている前作と同様に、直感的な操作性のお手本と言える「Sago Mini Jinja’s Garden」は、3〜6歳の子どもでも楽しめるゲームとして理想的です。文章がまだ理解できなくてもスワイプで簡単に移動できるため、プレイする子どもは、ガイドをほとんど必要とせずに楽しさいっぱいの庭で種まきや料理、野菜の収穫ができます。シンプルなものを完璧に仕上げる熱意が結晶した本作は、Sago Miniのまさに面目躍如たる傑作です。
Grand Mountain Adventure 2
Toppluva AB(スウェーデン)
iOS、iPadOS
左右移動とジャンプの入力がスキーの動きに自然に連動する斬新な操作システムが際立つ、洗練されたウィンタースポーツゲーム。「Grand Mountain Adventure 2」は、タッチコントロール設計の卓越した活用例です。ジェスチャは滑らかですぐに慣れることができ、優れた即応性を実現しています。ビジュアルも美しく、プレイヤーはスキーリゾートや森、バックカントリーコースが緻密に表現された魅惑的な冬の世界にどっぷり浸ることができます。
ビジュアルとグラフィック
このカテゴリのファイナリストは、傑出したビジュアル、磨き抜かれたインターフェイスに加え、ユニークで統一感のあるテーマを際立たせる、高品質のアニメーションを実現しています。
アプリ
Tide Guide: Charts & Tables
Condor Digital(米国)
iOS、iPadOS、macOS、tvOS、visionOS、watchOS
潮汐表アプリの定番。新デザインとLiquid Glassを取り入れ、データ表示やカスタムアニメーションをさらに洗練させて、水をモチーフにしたデザインテーマとの見事な調和を実現しました。フルスクリーンの充実したチャートは、時間ごとの天気予報、水温、波の高さなど幅広い天候データを、海に詳しくない人でもすぐ理解できるほど簡潔明瞭に表示します。さらに、水泳を楽しむ人にも船で海に出る人にも便利なウィジェットで、ホーム画面から直接すばやく情報を確認できます。アプリのパレットが一日を通した空の色の変化に合わせて移り変わるよう設計されている点も、熱烈な「Tide Guide」ファンの獲得に一役買っています。
Caradise
PSQV AB(スウェーデン)
visionOS
visionOSではめったに見られないほど細部まで作り込まれた、驚くほどイマーシブな、いわば自動車博物館のようなアプリ。Apple Vision Proのレンダリング性能と優れたビジュアルを実現する力を最大限に示すこの作品には、自動車のすべてが詰まっています(さすがに新車特有の匂いまでは再現できませんが)。ドアを開けたり、内装を確認したり、驚異的な空間オーディオでエンジンの轟音を聴いたりすることができます。しかし、何より驚嘆すべきは、車のボンネットに映る周囲の光の反射までに至るディテールすべてを、個人デベロッパのPeder Sandqvist氏が作り上げている点でしょう。
(Not Boring) Camera
Not Boring Software LLC(米国)
iOS、iPadOS
Not Boringのチームは、その壮大で大胆なデザインを支える哲学を、このアプリでも存分に実践しました。その哲学とは、製品はメイン機能以外のすべての面でも優れているべきだ、というものです。「Weather」、「Calculator」、「Habits」などの過去のアプリと同様に、Not Boringはありふれたアイデアを徹底的に壊して再構築し、独自の圧倒的なバイブスを生み出しました。「(Not Boring) Camera」は、1970年代や1980年代のカメラを彷彿とさせる大きなボタンや触覚的なスクロールホイールによってビンテージな手触りを再現しており、ピント合わせなどの精密な設定を楽しく調整できます。初心者が使うのにも非常に楽しいアプリですが、SuperRAWフォーマットやプロ仕様のフィルタなど、より本格的な写真撮影向けの機能も搭載しています。
ゲーム
サイバーパンク2077 アルティメット
CD PROJEKT RED(ポーランド)
CD PROJEKT S.A.
macOS
Macでプレイできるゲームの中でもトップクラスの高度なテクノロジーと野心的なビジュアルを追求した作品が、「Cyberpunk 2077」です。息をのむほど精緻に描かれたディストピアの世界には、建造物の複雑なディテールや個性的なSF車両のデザインが満載で、ハードボイルドな姿のキャラクターたちが活躍します。プレイヤーは、華やかで荒々しいこの世界が、本当に実在するかのように感じるでしょう。テクノロジー面で他を圧倒する本作では、Appleシリコン、Metalシェーダ、MetalFX Frame InterpolationとDenoising、そしてハイエンドチップによるパストレーシングなどの機能をフル活用しています。また、「For This Mac(このMac用)」プリセットを使用することで、各デバイスに最適な設定になるように、フレームレートとビジュアル品質が自動的に調整されます。
アークナイツ:エンドフィールド
Hypergryph(中国/シンガポール)
Gryph Frontier PTE.LTD.
iOS、iPadOS
「Arknights: Endfield」がリリース後またたく間にヒットしたのは、当然の結果と言えます。優れたアートディレクション、3Dバトル、広大なゲーム世界によって、この独創的なRPGはiPhoneとiPadのゲームに新たな地平を切り拓く作品になりました。チームでの探索と工場建設の組み合わせは、戦略ゲームのファンにも建築好きにもやり込み度十分です。ハードウェアアクセラレーションによるレイトレーシングと空間オーディオの実装の見事さも見逃せません。スケールの大きい冒険と映画のように美しい映像が、完璧に融合しています。
SILT
Spiral Circus(英国)
Snapbreak Games
iOS、iPadOS
光と影を活かした、印象深い幽玄なモノクロアートスタイルが魅力的な「SILT」は、画面の枠を超えてプレイヤーを海底の世界にいざなうインディー系パズルゲームです。プレイヤーはダイバーを操作し、海の生き物がいっぱいの奇妙で不気味な水中世界へ赴きますが、ポイントは極めてユニークな「憑依」メカニズムを使って海の生き物たちを直接操作できる点です。このような風変わりで魅力的なシステムが、ゲームプレイに独特の濃厚な雰囲気をもたらします。また、ダイバーが狭いトンネルを泳ぐ時にはズームインし、巨大なウナギのボスモンスターのスケール感を表現する時にはズームアウトするなど、カメラワークも秀逸。さらに、環境保護についての力強いメッセージも盛り込むことで、緻密に作り込まれたこのパズルゲームは予想を裏切る完成度に達しています。
ソーシャルインパクト
このカテゴリのファイナリストは、有意義な方法で生活を改善し、社会的に重要な問題に光をあてています。
アプリ
Primary: News in Depth
Wood Metal Rocks LLC(米国)
visionOS
報道業界での豊富な経験に裏打ちされた、空間コンピューティングを活用するニュースアプリ「Primary」は、元AP通信記者が制作し、世界各地のベテラン編集者や寄稿者によって支えられています。その実力は、高い評価からも伺えます。センセーショナルな見出しや釣り画像に頼ることなく、空間コンピューティングの特性を最大限に活かし、最新ニュースや重要な出来事を報道します。また、不要な要素を効果的に削いだUIによって、ニュースへの関心が損なわれることなく報道のストーリーに集中できる、スマートな環境を実現しています。
Katha Room
Parjanya Creative Solutions(インド)
iOS、iPadOS
インド発、色彩あふれる豊饒な芸術と、自らの属する文化を伝える熱意から生まれた、子どもが寝る前の読み聞かせのためのアプリです。「Katha Room」では何よりまずインドの民話がその基礎にありますが、それを飾るUIも大きな魅力です。ゴンドアート(インド中央部の伝統絵画)の繊細なパターンと生き生きとした色彩を取り入れており、画面の隅々に温かみを添えています。サウンドデザインも秀逸で、聴いている子どものまぶたの裏にはキャラクターや情景、感情が自然と思い浮かびます。
Harvee
Peak Labs Ltd.(英国)
iOS、watchOS
「Harvee」は、Apple Watchのデータ(心拍の変動、安静時心拍数、睡眠データ、アクティビティレベル)をもとに、回復のための行動指針を提案します。膨大なデータを処理しますが、利用体験はすべて、ユーザーの状態を表すアバターである親しみやすい小さなキャラクターのおかげでストレスフリーです。また、回復のための推奨事項はオンデバイスの基盤モデルによって生成されるため、健康に関する機微データは常に保護されます。
ゲーム
Consume Me
Jenny Jiao Hsia、AP Thomson(米国)
Hexecutable
macOS
非常に個人的で自伝的な作品。メンタルヘルス、ボディイメージ、自己肯定感といった難しいテーマをうまく扱い、遊び心あるゲームに仕上げています。「Consume Me」の核となっているのは、摂食障害が感情にもたらす影響の現実を、配慮を保ちつつ率直に描くという姿勢です。特に印象的なのは、ゲームシステムが物語に徐々に呼応していく点です。ミニゲームはしばしば慌ただしいですが、それはテーマをより生々しく感じさせるための仕掛けであり、言葉では伝えきれない感覚を巧みに表現しています。
Despelote
Julián Cordero、Sebastian Valbuena(エクアドル)
Panic, Inc.
macOS
7年の歳月をかけて制作された「Despelote」は、文化の保存と自伝的なストーリーテリングが見事に融合した作品です。エクアドルが初のワールドカップ出場を目前に控えた2001年を背景とするこの物語は、8歳の主人公ジュリアンの視点で語られます。彼が判断し、行動し、ときには盗み聞きすることで、ストーリーは進んでいきます。シンプルな線描の人々と、味のある粗雑なツートーンのストリート写真を組み合わせたビジュアルスタイルは、幼少期の感覚を喚起します。文化の結束力を高めるスポーツの力を力強く描いたストーリーを、ぜひ体験してください。
Spilled!
Lente Cuenen(オランダ)
Sound Games
iOS、iPadOS
これほど素晴らしいゲーム誕生秘話はなかなかありません。というのも、汚染された水路をきれいにするこの気楽な清掃ゲームは、ハウスボートで暮らし環境保護活動に情熱を注いでいる個人デベロッパである、Lente Cuenen氏が制作したからです。同氏の価値観が、この親しみやすいゲームのすべての場面に息づいています。プレイヤーは油で汚れた水路を透き通る青色に蘇らせながら、かわいらしいドット絵の生物たちを救出していきます。楽しくて、行動のきっかけを与えてくれるこの体験は、素晴らしいアイデアは自分の身近な場所(例えば庭や川など)にあるかもしれない、ということを思い出させてくれます。