Gears & Goo:スライムが織りなす壮大な世界

A bird’s-eye view of a colorful spatial game battlefield, rendered in Apple Vision Pro passthrough and set atop a living room console table. The cartoon battlefield is populated with mechanical turrets, round green trees, wooden fences, and dark robot enemies emitting pink slime trails, with a player character wielding a hammer visible near the center. A HomePod and geometric lamp are visible on the table in the real-world background.

いつもの部屋をかわいらしい戦場に変える、「Gears & Goo」。

タワーディフェンスゲームに新たな魅力を加えた本作は、絵本から飛び出したような浮遊する島をApple Vision Proの現実空間に描き出します。葉が生い茂る木々や岩だらけの地形には危険が潜んでいます。プレイヤーの拠点に迫りくるスライム状の侵略者を、スチームパンク風の砲塔、時計仕掛けの戦車、陽気な兵士を連携させながらやっつけましょう。

視線とピンチ操作だけで、プレイヤーは小さなソーダリアン(かわいらしく、どことなくカエルに似たキャラクターで、誇張されたイギリス英語を話します)を持ち上げ、木のそばに置いて木材を集めたり、岩のそばに置いて鉄鉱石を集めたりできます。一昔前のヘルメットを被った小さな戦士が、ぷよっとしたピンク色のスライムと戦い、大砲で小さなUFOを撃ち落とします。こうして、ウーザーの脅威はひとまず去ります。


Gears & Goo

  • 対応デバイス: Apple Vision Pro
  • 拠点: ストックホルム(スウェーデン)

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Resolution Gamesの創設者兼CEOであるTommy Palm氏にとって、2025年Apple Design Awardsイノベーション部門ノミネート作品である「Gears & Goo」は、コントローラやタッチスクリーンを使わずに、躍動感あふれるミニチュア世界にプレイヤーを没入させるという長年の夢を実現したものです。ここでは誰もが手を伸ばしてキャラクターを持ち上げ、その反応を楽しむことができます。

Apple Vision Proのシームレスな視線と手のトラッキングにより、それが可能になるだけでなく、驚くほど簡単になりました。「Appleのハードウェアには目を見張るものがあります」とPalm氏は言います。「この空間テクノロジーは、iPhoneに直感的な操作をもたらしたタッチディスプレイに匹敵する飛躍ではないでしょうか。視線を向けるだけで、それを簡単に手に取ることができますから」

ギアを上げて本格展開

A player character in Gears & Goo — a small, armored figure carrying a barrel on its back — faces a cluster of round, bright pink slime enemies advancing across an orange dirt battlefield. A large dark boss-like structure glowing with pink energy looms in the background, flanked by health bars and teal crystal effects scattered around the terrain.

Palm氏とストックホルムを拠点とするResolution Gamesは、10年以上にわたり空間ゲームの最前線に立ち、これまでに20以上のタイトルを発表してきました。そのうち6作品はApple Vision Pro向けです。「Gears & Goo」はApple Vision Pro向けに一から開発された自身初のゲームですが、そのプロセスでは従来のクロスリアリティ(XR)デバイスから続く制約を捨て去る必要がありました。

視覚的忠実度は開発の転換点でした。Apple Vision Proで実現できる驚くべきリアルさは、Palm氏のアイデアを補強するだけでなく、加速させました。輝く歯車や半透明で滴るようなスライムがデバイスでよく映えるため、両者で溢れる世界観は当然の選択だったといえます。「金属や石のような現実に存在する素材は素晴らしい出来です」とPalm氏は言います。「実物のように見えて自然に溶け込むので、信じられないほどリアルです」

視線をさっと向けて軽くピンチするだけでメニューボタンを選択できるようになると(デスクトップ用マウスも顔負けの速さで)、インターフェイスを見直す必要が出てきました。「2Dインターフェイスの標準化に莫大な時間を費やしましたが、今は学び直しが必要です」とPalm氏は言います。「手と目だけで操作する場合、実にさまざまなやり方でメニューを開けるようになるからです」

準備を整える

A Gears & Goo spatial game scene set inside a room, with the game world blending into the real-world floor and furniture visible through Apple Vision Pro passthrough. A player character runs toward the right side of the frame, where a large enemy is being consumed by a dramatic swirling vortex of purple and teal energy. Wooden cannons and a defensive tower with a green icon are positioned to the left.

プレイヤーとゲームの壁を取り払ったことで、「Gears & Goo」は多くの人が簡単に楽しめるゲームとなり、かわいらしく表情豊かなキャラクターは、ゲームになじみのない年配のユーザーでさえプレイしてみたくなるほどです。その一方で、プラットフォーム特化のフラッグシップタイトルである以上、過度なサポートを望まない現役世代の戦略ゲーム愛好家も満足させる必要があります。

両者のバランスを取るために、それぞれのレベルでは、プレイヤーが敵であるウーザーを倒すまでのタイムや損失の大きさに応じて、3つ星システムで結果が記録されます。そのため、コンプリートを目指す人にも目標が生まれ、飽きずに楽しめるようになっています。戦闘が終わると、サンドボックスモードでユニットを生成したり、ジオラマを配置したりして、自分の創作物をスクリーンショットや動画で撮影できます。

「サンドボックスモードにはとても満足していて、誇らしく思っています。キャラクターやアイテムのロックを解除して自分の世界に配置し、机の上で生き生きと動く姿を楽しめます」とPalm氏は言います。「制限時間に追われることなく自由に遊べるという、とても嬉しい特典です」

どれほどハードウェアが進化しても、プレイヤーのパーソナルスペースに入り込むゲームを開発するには相応の課題があります。「Gears & Goo」の当初のコンセプトでは、ゲームの世界をテーブルや机に直接固定し、仮想と現実を1つの面に融合させていました。しかし、やがてチームは気付きます。完璧に整理整頓されている家って実は少ないのではないか?ということに。「机の上に何もないことって、めったにないですよね?」とPalm氏は笑います。「目の前の机に目をやると、きっと書類が山積みになっていて、コンピュータもありますよね。そういうものが邪魔になるんです」

浮かぶ戦場

A close-up ground-level view of a Gears & Goo battlefield shows a wide-eyed cartoon gecko-like character sprinting toward the camera, mid-run with an anxious expression. Behind the character, a large mechanical cannon sits mounted on a wheeled platform, while towers, trees, rocks, and distant enemy robots fill out a bustling, colorful game world.

文字通り、体験を持ち上げることが解決策でした。「『Gears & Goo』には浮遊する島が登場します」とPalm氏は言います。「島を少し持ち上げることで、首に負担がかからず、全体を見渡しやすくなります。さらに、島を平らに配置するのではなく、少し傾きをつけました」。このような変更によって実用的な問題が解決され、プレイ体験も向上しました。まさにウィンウィンです。

Apple Vision Proのトラッキングにより、バーチャルオブジェクトの表示や選択といった操作を直感的に行えます。その後の体験はデベロッパ次第です。特にリアルタイムバトルの白熱した場面での操作感をさらに高めるため、チームはユニットを持ち上げて配置するというシンプルな動作を長い時間をかけて改良しました。

プロトタイプの配置インジケータは地面に薄い影を落とすだけでしたが、チームは鮮明なレーザーポインタ効果を追加し、ユニットをリリースしたときの着地点を正確に示せるようにしました。精度を高めるには不可欠な補助機能です。「ゲームを開発するときは、細部が肝心です」とPalm氏は言います。「一見素晴らしいアイデアでも、実際にテストする段階になると、そうとは限らないことが多々あります。」

手と目だけで操作する場合、実にさまざまなやり方でメニューを開けるようになるからです。

Tommy Palm氏(Resolution Games創設者兼CEO)

空間ゲームの開発に長年携わっているPalm氏は、このような体験を支えるデバイスの普及が多くの人の予想以上にゆっくり進んでいるとみています。それでも勢いは増しています。Palm氏はこれから開発を始める方に対し、大胆に挑戦して思い切り取り組むようアドバイスしています。「新しい領域を切り開いていく先駆者という立場で、クリエイティビティを発揮して何かを生み出せるのは、大変やりがいがあります」とPalm氏は言います。「人々はこの先何年も皆さんを模範とし、皆さんが開発したその分野のオリジナルのゲームを参考にし続けるでしょう」

Palm氏にとって、Appleの空間コンピューティングプラットフォーム向けのフラッグシップタイトルを制作することは、単なるビジネス上の決断ではなく、10年以上抱き続けてきた非常に具体的な夢を叶えることでもありました。「モバイルゲームを離れた後、すぐにクパティーノを訪れてこう言ったんです。『きっといつか、皆さんは仮想現実や拡張現実の分野に進出すると思います。そうなったら、声をかけてください』」


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