開発者インタビュー:Chelsa Lauderdale

作家Chelsa Lauderdaleは、ゲーム「Choices」内のインタラクティブストーリー「The Elementalists」のキャラクター制作の際、美しい容姿、人が羨む才能、やさしい心を兼ね備えたキャラクターを作りたいと考えました。

言い換えると、恋愛対象に求めるあらゆる要素を兼ね備え、魔法使いでもある男性です。

Lauderdaleは、彼のキャラクターに深みを持たせました。魔法使いたちの大学に通うGriffin Langleyは、魔法をかけることはできるものの、黒人男性として、自らの人種と性別に対して人々が抱くイメージに苦悩しています。

 一緒に過ごす時間が長くなるほど、Griffinはあなたに心を開きます。

一緒に過ごす時間が長くなるほど、Griffinはあなたに心を開きます。

彼女はこんな風にして「Choices」のストーリーを作り上げていきます。「私たちがまず自問自答したのは、どのコミュニティへのアプローチが不足しているか、プレイヤーたちがゲームに自己投影できるようにするにはどうすればいいか、ということでした」とLauderdaleは語ります。

制作を始めた時点では、彼女はストーリーをどこまで展開させるのか決めかねていました。そこで、プレイヤーに様々な選択肢を提示し、ストーリーの展開をその選択に任せることにしました。

ヘアアイロンやカラーリング剤と格闘してきた彼女は最近、髪を短くする決意をし、自身が「ベイビーアフロ」と呼ぶヘアスタイルにしています。「キャラクターが自分の本来の髪を好きになるまでのストーリーラインを入れてもいいか、チームに尋ねたことを覚えています」

「黒人男性は弱さを見せてはならないという古い思い込みがありました。それが大きな重圧になることもあります」

チームはそのアイデアを快く受け入れました。「あれ以来、自分の経験の断片をしのび込ませるようにしています」 
Chelsaにとって、Griffinは多くの人の現実世界での体験をバーチャルな世界にもたらしてくれる存在です。そして、ゲームの中で描かれる典型的な黒人男性像を覆す存在でもあります。 
「黒人男性は頑強であるべしという観念がありました。弱さを見せてはならないのです。これは、メンタルヘルス的にも人間関係の上でも、大きな重圧になることがあります」

Lauderdaleは作家としてのキャリアを早い段階でスタートさせました。「きっかけは、4年生の時に出された作文の課題。あれ以来、ずっと書き続けているんです」

Lauderdaleは作家としてのキャリアを早い段階でスタートさせました。「きっかけは、4年生の時に出された作文の課題。あれ以来、ずっと書き続けているんです」

魔法大学に到着して最初に迎えてくれるキャラクターがGriffinです。温かく見守ってくれる彼と付き合ううちに、彼が抱える葛藤が徐々に明らかになってきます。プレイヤーは彼と共にアイデンティティの問題に取り組みます。

「彼は、屈強な外見と優しい内面との間で、そして両親の希望と彼自身の希望との間で板挟みになって悩んでいます。これは、黒人コミュニティに共通する感覚だと思います」

「物語によって、ステレオタイプを固定化することも、流れを変えることもできます」

Chelsaは「Choises」の中で、ほかにもアイデンティティに関するストーリーを手掛けており、女性同士の友情とコミュニティを探求するヤングアダルトフィクションも書いています。

「物語によって、ステレオタイプを固定化することも、流れを変えることもできます」と彼女は語ります。「すべては書き手次第なのです」


App Storeより転載