「最も驚いたのは、影響の大きさでした」:ネイティブへの移行がSwiggyにもたらした効果

Three iPhone screens showcase a dining and delivery application interface. The left screen shows a dining discovery page with restaurant spotlights, the middle screen features a product detail page for a red powerhouse juice with a description in Hindi, and the right screen displays a Chinese food menu with chicken dishes highlighted in yellow.

ささやかなフードデリバリーサービスとして始まった「Swiggy」は、今やインド有数のオンデマンドコンビニエンスプラットフォームとなり、食料品を扱う「Instamart」やレストラン予約の「Dineout」などのサービスも展開。2024年以降はネイティブツールにより、数百万人にのぼるオーディエンスにシームレスなモバイル体験を提供しています。

パフォーマンスメトリックス、積極的なテクノロジーの導入、ネイティブツールへの移行がデザインに与えた意外な影響について、「Swiggy」のiOS開発チームに話を聞きました。

ネイティブアプリへの移行プロセスを開始したのはいつですか?

Agam Mahajan氏(シニアエンジニアリングマネージャー): 私たちは常に「Swiggy Food」をネイティブアプリとして開発してきましたが、「Instamart」と「Dineout」はハイブリッドアプリとしてスタートしました。これらのビジネスが急拡大するにつれて、パフォーマンスと安定性に明らかな限界がみられるようになりました。そこで2024年の初めに、SwiftとSwiftUIを活用してネイティブアプリに移行する決断をしました。

ネイティブに移行するにあたり、まずどのようなことを行いましたか?

Mahajan氏: 最初のステップは、完全なリライトを試みるのではなく、インパクトの大きい取り組みを特定することでした。まず着手したのは、「Instamart」と「Dineout」のホームや検索での体験です。主要なユーザーインタラクションがここで発生するためです。これらをSwiftとSwiftUIで実装し、ネイティブ体験として再構築しました。それから段階的なアプローチを踏み、数週間以内に最初のネイティブ体験を公開して広範な移行を実施しました。

皆さんのチームにとって、ネイティブプラットフォームへの移行が重要だったのはなぜですか?

Tushar Tayal氏(アシスタントバイスプレジデント):「Instamart」の規模が拡大するにつれて、ページの読み込み時間の遅延、大量のSKUリストによるアプリのハング、メモリ消費量の増加、アニメーションの不安定化などの問題がみられるようになりました。「Dineout」については、レストランのリッチコンテンツ(高品質な画像や動画)もハイブリッド環境では制約されていました。また、Core Animationによる高度なアニメーションや、Apple Intelligenceなどの新しいプラットフォームをはじめとする最新のネイティブ機能を十分に活用できていませんでした。

組織レベルでは、私たちが提供する「Swiggy Food」、「Instamart」、「Dineout」というすべての体験を単一のデザインシステムに統合したいとも考えていました。クイックコマースや検索では、1秒たりとも無駄にはできず、あらゆるインタラクションが重要です。パフォーマンス、信頼性、レンダリングをより細かく管理する必要がありました。ネイティブへの移行により、高速かつ滑らかで、イマーシブな体験を大規模に提供できるようになりました。

Three iPhone screens display a food delivery application interface. The left screen shows the homepage with promotional banners and restaurant listings, the middle screen features a product page for cold-pressed orange juice with a description in Hindi, and the right screen displays a menu search for chicken with highlighted salad and dim sum options.

「ネイティブへの移行により、高速かつ滑らかで、イマーシブな体験を大規模に提供できるようになりました」と、「Swiggy」のアシスタントバイスプレジデントであるTushar Tayal氏は言います。

移行直後にどのようなメリットを感じましたか?

Priyam Dutta氏(エンジニア): さまざまなメリットをすぐに実感しましたね。読み込み時間が大幅に短縮されたほか、スクロールが滑らかになり、アニメーションが流れるように動くようになりました。アプリの応答性と信頼性が高まり、特に古いデバイスではその違いが顕著でした。

また、ネイティブに移行し、「Swiggy Food」、「Instamart」、「Dineout」全体でデザインの一貫性を高めたことで、コンポーネントを再利用しやすくなり、部門間で統一感のある体験を提供できるようになりました。さらに、iOSのネイティブ機能を活用して、新たなユースケースも実現しました。「Dineout」にはメニュー検索用OCR(コンバージョンが向上)、「Instamart」には食料品リストのスキャン、といった具合にさまざまな機能を導入しました。Apple Intelligenceに対応したことで、商品の概要や比較などの機能を構築し、検索を迅速かつ直感的に行えるようになりました。

コミュニティの反応はいかがでしたか?

Dutta氏: 非常にポジティブで、エンゲージメント、完了率、アプリ評価が上がっています。このような明確なシグナルにより、ユーザーがパフォーマンスの向上を実感していることがわかります。ソーシャルメディアでは、ユーザーが体験の向上について自ら言及する様子もみられ、今回の変更が注目を集めているだけでなく、有意義なものであることを再確認できました。

このプロセスを経て最も驚いたことは何ですか?

Shashwat KN氏(エンジニア): 最も驚いたのは、影響の大きさでした。レイテンシ、パフォーマンス、クラッシュ率の改善を期待していたのですが、特に印象的だったのは、ビジネスメトリックスへの波及効果でした。コンバージョン数が大いに増加し、直帰率が減少したことで、パフォーマンスの向上がビジネス成果に直結したのです。

もう1つの思いがけない結果は、チーム全体のクリエイティビティが解放されたことでした。ネイティブ機能を利用できることを知ったデザイナーは、より魅力的で複雑な体験の創出に取り組み始めたのです。

Three iPhone screens display a grocery delivery application interface highlighting Apple Intelligence integration. The left screen shows the store homepage with curated offers, the middle screen displays an AI-generated product summary for cacao plant protein, and the right screen shows a side-by-side comparison of two protein bars.

「Swiggy」チームは、「Instamart」などのアプリを単一のデザインシステムに統合しました。「クイックコマースや検索では、1秒たりとも無駄にはできず、あらゆるインタラクションが重要です」と、Tayal氏は言います。

どのような課題に直面しましたか?

Aviral Garg氏(エンジニア): 主な課題の1つは、スピードとアーキテクチャ上の長期的な意思決定のバランスを取ることでした。初期の段階では理想的な実装に近づけようとしていたため、作業の進行が遅くなりました。そこで、反復的なデリバリを重視し、スピードを保ちながらスケーラブルなシステムを構築することで軌道修正しました。

移行を進める中で、機能の同一性を確保することも課題でした。移行と同時進行で新機能のリリースも続ける必要があり、ハイブリッドシステムとネイティブシステムの間で役割と責任(オーナーシップ)を明確にしながら、綿密な調整を行う必要がありました。

デザインも面白かったですね。最初は既存のUIをネイティブアプリで再現しましたが、その後ネイティブのデザインパターンを採用して細かな調整を加えました。再利用性や開発速度が向上し、コア機能も維持できました。


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