シームレスなスタートのための起動画面の設計

Appがすばやく起動することは、iPhoneやiPadで優れたエクスペリエンスを提供する上で非常に重要です。ユーザーがAppのアイコンを初めてタップする場合でも、ほかのAppから戻ってきた場合でも、直ちに起動しなければなりません。起動画面を採用すれば、Appがバックグラウンドで関連情報を読み込んでいる間も、シームレスで適応性のあるエクスペリエンスを提供することができます。これは、Xcodeで直接構築することができます。

起動画面のための適正なStoryboardを設計することで、大きな違いが生まれ、ユーザーがすぐに没入できるインターフェイスを作成できます。ここでは、良質な起動画面を作成するのに役立つ推奨事項とヒントをいくつか紹介します。

Xcodeで起動画面のStoryboardを作成し、すべてのデバイスの画面サイズをサポートする

ユーザーは起動画面を操作することはできませんが、起動画面は常にXcodeのStoryboardを使用して構築します。Storyboardは柔軟性と適応性があり、すべてのデバイスの画面サイズに対応するので、サポートするすべてのプラットフォームの起動画面を一つのStoryboardで管理することができます。

メモ:起動画面には静止画像を使わないでください。静止画像は非推奨となったため、App StoreのすべてのAppについて、2020年6月30日までにXcodeのStoryboardを使用してAppの起動画面を提供する必要があります。詳しくは、[こちら](https://developer.apple.com/news/?id=03262020b)を参照してください

メイン画面と同じデザインを採用する

Appがすぐに応答し準備が整っていることをユーザーに示す最もわかりやすい方法は、起動画面に、Appのメイン画面と同じインターフェイスを採用することです。

Appが起動する際は、起動画面が表示されてから、メインのインターフェイスに移行します。ユーザーがAppの使用を中断すると、AppはインターフェイスのApp Snapshotを自動的に保存するため、中断した画面に戻ることができます。しかしこの方法でAppがその状態を復元できない場合は、代わりに起動画面が表示されます。

上記の理由により、起動画面のStoryboardがメインのインターフェイスとそっくりに見えるように設計する必要があります。まったく異なる要素を起動画面に組み込んでしまうと、Appがメイン画面に移行する際に、ユーザーを混乱させたりイライラさせたりする可能性があります。ゲームのようにローディングに少し時間がかかるAppを提供していて、ローディング中にアニメーションなどを表示したい場合は、無地の背景を使用することをお勧めします。そうすることで、その画面からゲームの最初の画面にスムーズに移行することができます。

明暗を考慮する

ユーザーが外観モードをどのように設定しているかに関係なく、Appを起動する際に没入感を感じられるようにする必要があります。アダプティブな起動画面のStoryboardを作成する方法についてはすでに紹介しましたが、デバイスの外観モードについても考慮することが重要です。Appがダークモードをサポートしている場合は、起動画面のStoryboardでもサポートする必要があります。Storyboardがアダプティブカラーを使用していることを確認し、ビューの背景をSystem Background Colorに設定します。

アセットを評価する

起動画面のStoryboardに追加するものはすべて、適切に最適化されている必要があります。Appのユーザーインターフェイスの一部として通常表示される静止画像などのアセットをStoryboardに追加する場合は、その画像のサイズが、配置されるビューよりも大きくならないように注意してください。高い解像度でアセットを使うと、Storyboardにアセットが表示されないことがあります。

グローバルユーザーを念頭に置いた起動画面

Appのインターフェイスとは異なり、起動画面はほかの言語にローカライズすることができません。Storyboardに表示するテキストは、選択したオリジナル言語のまま表示されます。そのため、テキストを一切含めないのがベストでしょう。


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