Apple Vision Pro
互換性評価

アプリやゲームがApple Vision Proで正しく動作するかを確認できるよう、Appleがお手伝いします。まず以下の手順と互換性チェックリストを確認した後、Apple Vision Proでの直接評価のリクエストをご提出ください。評価結果とともに関連するスクリーンキャプチャやクラッシュログを受け取ることができます。

アプリの提出前に

デバイスでの評価のためにvisionOS/iPadOS/iOSアプリを提出する場合は、事前に以下の手順を実施し、よくある問題にあらかじめ対処しておくようお願いします。

  • 以下のドキュメントを確認し、iPadOS/iOSアプリがvisionOSで動作するか、あるいは何らかの調整が必要かを判断します。
  • Apple Vision Proのユーザー向けに代替オプションを提供するために、アプリの機能を調整する必要があるかどうかを検討します。たとえば、加速度センサーが必要な機能がある場合は、その機能を加速度センサー搭載デバイスのみに限定するか、加速度センサー非搭載デバイス向けの代替機能を提供することを検討します。
  • XcodeのvisionOSシミュレータでアプリを実行してテストし、以下の互換性チェックリストを使ってアプリを評価して、Appleによる評価を妨げかねない問題にあらかじめ対処します。たとえば、アプリが起動時にクラッシュすると、そのアプリの体験を評価したりフィードバックを提供したりすることはできません。以下のドキュメントをご参考ください。
  • テスト対象となる互換性のあるアプリのバージョンを、TestFlight外部テストまたはApp Storeのいずれかを通じて審査用に提出していることを確認します。
  • アプリにデモアカウントが必要な場合は、提供したデモアカウント情報が有効かつ最新のものであることを確認します。規制が厳しい分野でのアプリ運用のためにアカウント作成が制限される場合は、デモモードの実装を検討してください。

互換性チェックリスト

アプリのApple Vision Proとの互換性は、以下の点で評価されます。デバイスでの評価をリクエストするにあたり、アプリが以下の評価分野に合格することを事前に確認してください。

評価分野

確認項目

詳細

アプリが機能する

アプリが起動し、問題なくvisionOSシミュレータで実行される。アプリの主要な機能が想定通りに動作する。

visionOSシミュレータでアプリを実行し、どのユースケースでも問題が発生しないことを確認します。

バグが発生していない

アプリの機能が意図した通りに問題なく動作する。

visionOSシミュレータでアプリの機能をチェックし、主要タスクの実施で問題が発生しないことを確認します。それぞれのビュー、ページ、レイアウト、ボタン、機能を順にチェックし、動作と機能を確認します。

アプリのパフォーマンスが確保されている

M1以降を搭載したiPad上で、ビジュアル要素がスムーズにレンダリングされ、排熱や電源システムに負荷をかけずに動作する。アプリがvisionOSシミュレータ上でスムーズに動作する。

アプリがiPad/iPhoneとvisionOSシミュレータ上でスムーズに動作することを確認します。

アプリに機能面での前提条件ない

Apple Vision Proでは利用できない、特定のデバイス機能にアプリが依存していない。

アプリがシステム機能を使用する場合、認証ステータスと使用の可否を考慮するようにします。使用できない機能には適切に対処し、可能な限り代替機能を提供してください。また、ユーザーの許可が得られない場合への対処も必ず考慮してください。

正しい向きでアプリ起動する

主な用途として想定される向きでアプリが起動する。アプリが複数のレイアウトに対応している場合は、回転ボタンが表示され、意図した通りに動作する。

Apple Vision Proを回転させるという概念はないため、アプリのInfo.plistで優先する向きを指定してください。

アプリがカメラに依存しない

写真やビデオを撮影するためのバックカメラやFaceTimeフロントカメラがなくてもアプリが機能する。カメラを使用する機能がある場合は、アプリで事前にフォトライブラリから選択するオプションが提供されるか、またはカメラビューを適切に終了してアプリの使用を継続する方法が提供される。

Apple Vision Proのカメラは、iPhoneやiPadのようには利用できません。カメラを利用できない場合の代替手段をアプリで提供するようにします。

アプリが正確な位置情報必要しない

アプリが中核となる機能をスムーズに実行する上で、ユーザーの正確な位置情報やGPSデータに依存しない。

Apple Vision ProにはGPS機能はなく、基本的な位置情報サービスがサポートされます。Apple Vision Pro上でアプリを実行する場合に考えられる、安全性への影響についても考慮してください。

アプリが3点以上タッチ入力に依存しない

必要なタスクを代替手段なしに完了するために、3点以上の同時タッチ入力に依存する機能がアプリにない。

visionOSは、最大2点の同時タッチ入力(ユーザーの両手それぞれで1点ずつ)をサポートします。こうしたタッチ入力は、システムのすべてのジェスチャリコグナイザで正しく処理されます。複数の指を必要とするズームや回転のジェスチャなどがその例です。3本以上の指を必要とするカスタムのジェスチャリコグナイザがある場合は、それらをアップデートして、visionOSでの1点または2点のタッチ入力に対応するようにしてください。

ゲーム機能がある場合は、2点の同時入力のみで良好なプレイ体験を提供できることを確認します。多くのオンスクリーン仮想コントロールのように、ゲームで3点以上の同時入力が必要な場合は、物理的なゲームコントローラへの対応を検討し、GCSupportsControllerUserInteractionを適切に設定して、App Storeで「ゲームコントローラが必要」のバッジが表示されるようにしてください。

リクエストの送信

このサービスは、TestFlightまたはApp Store上でvisionOS/iPadOS/iOSアプリを所有するApple Developer Programのメンバーが利用できます。上記の手順に従い、互換性チェックリストを使ってアプリを評価したら、Apple Vision Proでのアプリ評価のリクエストを送信できます。Appleにて互換性評価を行い、指定のメールアドレス宛てに評価結果をお送りします。評価結果では、互換性チェックリストで確認された問題の詳細と、関連するスクリーンキャプチャやログを確認できます。サービスの利用枠には限りがあるため、先着順となります。利用枠の上限に達した場合は順番待ちリストに追加されます。サービスが利用可能になり次第、Appleからご連絡します。