高度なゲームをMac、iPad、iPhoneに展開する
Game Porting Toolkit 2を使うと、Mac、iPad、iPhoneでゲームプラットフォームを統一し、かつてないほど簡単にゲームを展開できます。向上した互換性、拡張されたガイダンス、更新されたツールを活用しましょう。
含まれるもの:Windowsゲームの評価環境、ゲームのポーティングサンプルコード、Metalシェーダコンバータ、Metal-cpp、ヒューマンインターフェイスガイドライン。
Windows向けのMetalデベロッパツールもダウンロードできます。
始めるのは簡単
- Windowsバイナリがある場合は、Windowsゲームの評価環境で実行してパフォーマンスの基準となる推定値を取得し、シェーダが正しく変換されることを確認します。Metal HUD、Metal GPUデバッガ、Metal System TraceなどのMetalツールを使って、ゲームの評価をさらに進めることができます。
- ヒューマンインターフェイスガイドラインを確認して、Mac、iPhone、iPadに素晴らしい体験を提供する方法を学びましょう。
- ゲームのポーティングサンプルコードを使って、ゲームのサブシステムをAppleフレームワークにマッピングする方法を確認できます。Metalシェーダコンバータは、HLSLシェーダをMetalに移行する際に役立ちます。C++の経験がある場合、Metal-CppはMetalフレームワークを使い始めるための馴染みのあるインターフェイスを提供します。
ツールキットを使ってできること
新しいクロスプラットフォームゲームを開発する場合でも、既存のゲームをポーティングする場合でも、Game Porting Toolkit 2なら最適な方法でゲームをAppleデバイスに展開できます。
Appleシリコン上でWindows実行可能ファイルを評価する
ゲームがAppleシリコン上でどのように動作するか、またはグラフィックスがポーティング可能かどうかを調べるには、Windowsゲームの評価環境を利用し、Appleシリコン上で未変更のWindows実行可能ファイルを評価します。ゲームをテストし、パフォーマンスを把握して、シェーダを検証することができます。
最新バージョンは以下をサポートします。
- より大規模なゲームテクノロジー
- グラフィックスとコンピューティングの互換性の向上
- レイトレーシング
- AVX2命令セット
- 向上したパフォーマンス
Metal HUD、Metal GPUキャプチャ、Metal System TraceなどのMetalツールを使って、ゲームの評価中にデバッグやプロファイルを開始することもできます。
この評価環境は、コミュニティプロジェクト(WhiskyやHomebrewなど)や製品(CodeWeaversのCrossOverなど)を利用するなど、さまざまな方法で準備できます。詳しくは、「Appleプラットフォームへの高度なゲームのポーティング」を参照してください。
Appleデバイス向けにゲームをデザインする
プレイヤーは、自分のデバイス上で快適にゲームを楽しめることを期待しています。ゲーム向けのデザインに関する知識が豊富に詰め込まれたヒューマンインターフェイスガイドラインを活用することで、プレイヤーを魅了し、継続的な利用につなげることができます。フルスクリーンのゲームコンテンツを最適にサポートする方法から、ゲーマーが好む画面上のバーチャルコントロールをデザインする方法まで、重要なトピックについて詳しく解説しています。
ゲームのポーティングサンプルコードから学ぶ
これらのサンプルは、Mac、iPad、iPhoneに同時に高性能なゲームを公開したデベロッパから得た知見に基づいています。Windowsのディスプレイ、入力、オーディオのAPIを変換する方法や、一度作成したシェーダを任意の場所に導入する方法など、基本的な手順を学ぶことができます。
まずはMacでビルドして実行し、その後iPadとiPhoneで実行します。
今ではMacからiPadやiPhoneへの展開がさらに簡単になりました。ゲームのポーティングサンプルコードを確認し、これらのデバイス向けにゲームをビルドする手順を学びましょう。
シェーダコードをMetalに変換する
ゲームアセットをポーティングする際は、Metalシェーダコンバータを使って、DirectX Intermediate Language(DXIL)をAppleシリコン搭載のMac、iPad、iPhoneに対応するMetalライブラリに変換することで、時間を短縮できます。このツールの最新バージョンでは、全体で一貫性のあるメモリアクセスなど、Metalの新機能に対応しています。新たにデバッグ情報がサポートされ、Xcode 16でMetalツールを使って、変換されたシェーダをデバッグ、プロファイル、検証できるようになりました。
MetalでC++を使用する
Metalを導入する際は、レンダリングチームが有するC++の専門知識を活用してください。Metal-cppでは、C++からMetal API全体にアクセスでき、Metal Objective-Cヘッダの呼び出しと比較してもオーバーヘッドに遜色はありません。
既存のビルドインフラストラクチャを活用する
Windowsアセット作成パイプラインがある場合は、Windows向けのMetalデベロッパツールを使うと、既存のインフラストラクチャでAppleデバイス向けのアセットを構築できます。Metalコンパイラとオフラインバイナリジェネレータを使用して、Apple GPU向けのグラフィックスシェーダとコンピューティングシェーダをコンパイルおよび調整し、Metalテクスチャコンバータを使って、Metalがサポートする形式にテクスチャを変換します。