ゲームのオンボーディング

優れた第一印象を与え、プレーヤーがゲームを繰り返しプレイしたくなるような、直観的で魅力的なオンボーディングを作成しましょう。オンボーディングでは、基本的なゲームプレイ、アイテムの購入方法、何度もプレイすることのメリットなどを説明します。プレーヤーが基礎を理解してゲームをすぐに始められるよう、短く、楽しく、役立つ内容にすると効果的です。

チュートリアルを通して説明する

オンボーディングにチュートリアルを使用して、新しいプレーヤーにゲームの中心的な流れ(基本的なアクティビティ)を説明することができます。たとえばロールプレイングゲームの場合、モンスターと闘うこと、ゴールドを獲得すること、装備を購入してより強いモンスターと闘うことなどが中心的な流れでしょう。また、よりよい成果を達成するために必要なその他のアクションの流れを示すことも重要です。たとえば、建物の建設に特定の材料が必要という場合は、その材料をどこで入手し、どのように使用するかを示すとよいでしょう。

ゲームプレイの目標を紹介して、プレーヤーがゲームを直観的に進められるようにしてください。まず基本的な要素を説明してプレーヤーがゲームに習熟できるようにし、その後ハイレベルな目標を目指せるようにします。プレーヤーが情報を覚えやすくするため、ステップを一度にひとつずつ、簡潔明快に説明してください。プレーヤーが知らないことを、理解しているものと決めてかかると、プレーヤーがやる気をなくしてオンボーディングのプロセスを途中でやめてしまう場合があります。

ゲームプレイに複数の要素があるゲームでは、短いチュートリアルを複数用意して、関連する場面ごとに表示すると効果的です。たとえば、「クラッシュ・ロワイヤル」では、オンボーディングが5つの短いチュートリアルに分かれており、プレイの方法を少しずつ学べるようになっています。すでに学んだ情報を基にカードを組み合わせて、より強力な攻撃を繰り出すなど、チュートリアルを進めるごとに新しい要素や、より複雑な要素が紹介されます。早い段階のチュートリアルにはガイダンスが多く含まれていますが、後のほうのチュートリアルは、これまでに学んできたことを発揮できる課題を与えるような内容になっています。

クラッシュ・ロワイヤル

プレーヤーの体験を最優先する

オンボーディングをプレーヤーが積極的に進められるようにして、できるだけ早く自分自身でゲームプレイを始められるようにしましょう。プレーヤーがガイドなしでプレイして、学んだことを発揮できる機会を設けてください。また、プレーヤーが望む場合は、入門編やチュートリアルをスキップできるようにするとよいでしょう。プレーヤーによっては、そのゲームの基礎をすでに理解していたり、すぐにゲームを始めたいと思っていたりすることもあります。

ボードゲームの「Carcassonne」では、ルールの説明をしてほしいかどうかを選ぶことができます。「Go ahead(どうぞ)」を選ぶとチュートリアルが始まり、「Later(後で)」を選ぶとゲームをすぐに始めることができます。

起動後すぐにオンボーディングを開始する。可能であれば、初めてプレイするプレーヤーには、Appの起動時にスプラッシュスクリーン、メニュー、規約、免責事項を表示しないでください。時間が取られて、プレーヤーがゲームプレイにすぐに入り込めなくなるからです。規約や免責事項を表示する必要がある場合はApp Storeのプロダクトページに表示して、プレーヤーがゲームをダウンロードする前に確認できるようにすることをお勧めします。規約や免責事項をゲーム内で表示する必要がある場合は、ユーザー体験を損なわないよう、バランスの取れた形で組み込むようにしてください。

必須ではない事柄はオンボーディングの後で紹介する。プレーヤーの初期の目標達成に重要でない作業は、オンボーディングが終了し、プレーヤーがゲームに慣れた時点で提示するとよいでしょう。オンボーディング中には、Appの評価やプッシュ通知の設定といった作業を表示してプレーヤーの気を散らしてしまうことがないようにしてください。ゲームプレイの本筋に直接関係のない付加的な情報(毎日の課題、トーナメント、スコア表など)も、チュートリアルの後に表示して、ゲームの流れに応じて順次説明することができます。

サポートのニーズを予測する

オンボーディング中に表示された情報をプレーヤーが忘れることもあるため、チュートリアルをリプレイできるようにしたり、状況に応じたガイダンスや主要なポイントを補強するヒントを表示したりすると便利です。ゲーム内に専用のリファレンスセクションを用意して、プレーヤーが操作方法やゲームプレイのコンセプトをいつでも確認できるようにするのもよいでしょう。

アクションゲームの「Super Fowlst」には、導入画面に「How to Play(プレイの方法)」ボタンがあり、復習が必要なときにいつでもチュートリアルをリプレイできるようになっています。

Super Fowlst

継続的なエンゲージメントを促す

オンボーディングの初期段階で、ゲームを定期的にプレイすることのメリット(毎日の報酬の獲得や、期間限定イベントへの参加など)をプレーヤーに通知してください。報酬を1日に1回または複数回提供したり、ゲームを続けて起動するたびに報酬の価値を増やしたりすることができます。魅力的で、ゲームの主な目標を強化するようなメリットを用意するようにしてください。

マッチ3ゲームの「Toon Blast」では、毎日プレイするプレーヤーにその日ごとの報酬を提供しています。これには、ゲームプレイに使用するアイテムを得るために再びプレイしようという気を起こさせて、定着率を高める効果があります。また、「Toon Blast」では、明日もプレイすると別の報酬が得られるということをプレーヤーに知らせることで、熱心なプレーヤーにとって毎日のプレイが楽しみになる仕組みを構築しています。

Toon Blast

App内課金のデモンストレーション

ゲームにApp内課金アイテムがある場合(特にゲーム内での通貨、特別なアイテム、追加のライフといった消耗型アイテム)は、そうしたアイテムについてプレーヤーに簡単に知らせて、希望する場合は課金アイテムを利用できるようにしてください。プレーヤーが通常のゲームプレイを経験した後に、App内課金のサンプルをデモンストレーションするとよいでしょう。アイテムのメリットを説明して有料コンテンツの価値を伝え、購入場所(ゲーム内のストアやマーケットなど)や使用方法も説明してください。

パズルゲームの「Two Dots」では、プレーヤーが複数のレベルを攻略した後で、購入可能なプレミアムアイテムを紹介しています。プレーヤーがレベル10に入る前のタイミングで、チュートリアルが「シャッフラー」というアイテム(利用できるパワーアップアイテムの1つ)とその使い方を紹介します。さらに、プレーヤーがシャッフラーの使い方のデモンストレーションをした後、「マーケット」のアイコンを表示し、マーケットにアクセスするとアイテムをさらに購入できることを案内しています。

Two Dots

オンボーディングの成果を測定する

App Store ConnectのAppアナリティクスで、プレーヤーのエンゲージメント指標(セッション数、アクティブデバイスの台数、リテンション率など)を追跡しましょう。リテンション率のデータを分析すると、オンボーディングの効果性を評価することができます。たとえば、1日目から7日目までの間にリテンション率の低下がみられる場合は、オンボーディングの内容を変更して、リテンション率が向上するかどうかを観察してみるとよいでしょう。