新機能
新機能を利用して、App StoreでAppをさらに見つけやすくし、高品質のAppおよびApp内課金の体験を提供しましょう。
App Store:価格設定のアップグレードの適用範囲拡大
有料Appや1回限りのApp内課金を含むすべての購入タイプにおいて、次の機能が利用できるようになりました。
- より柔軟性のあるプライスポイント: 新たに選択可能になった900のプライスポイントは、ほぼすべてのAppで従来利用できたプライスポイントの約10倍に相当します。 この新たなプライスポイントでは、2,000円までは10円刻み、2,000円から1万5,000円までは100円刻みなどのように、価格範囲全体で徐々に価格が増加するため、価格設定の柔軟性が一層高まります。
- 世界的な価格設定の最適化: それぞれの国や地域で最も一般的な価格設定に従って世界的に平準化された価格を使用することで、ユーザーに対してより適切な価格を提供することができます。たとえば、15.49ユーロは14.99ユーロになります。
- ベース価格に基づいたグローバルな価格設定: 基準となるベースの国や地域を指定することで、それ以外の174のストアフロントと43の通貨で、有料Appや1回限りのApp内課金に対して世界的に平準化された価格を設定することができます。デベロッパがベースのストアフロント向けに設定した価格を、Appleが税金および外国為替レートの変動に基づいて調整することはありません。また、それ以外の各ストアフロントでの価格は、希望に応じてデベロッパが別途設定することができます。
- 地域ごとの配信オプション: App内課金とサブスクリプションの配信の有無を地域ごとに決定できるため、コンテンツやサービスの提供を各市場に合わせてカスタマイズできます。
Appアナリティクス:ピアグループのベンチマークが利用可能に
ピアグループのベンチマークを使って、App Storeで配信されている類似のAppと比較し、Appのパフォーマンスを相対的に把握しましょう。ピアグループのAppは、App Storeのカテゴリ、ビジネスモデル、ダウンロード量に基づいてグループに分けられ、対象Appとの関連性に基づき比較されます。ピアグループのベンチマークでは、業界の先を行く差分プライバシー技術により、関連性が高くアクショナブルなインサイトを提供しながら、個々のAppのパフォーマンスに関する情報を非公開のまま保つことが可能です。
請求の猶予期間:新しい設定オプション
請求の猶予期間を既存の有料更新にのみ適用するか、引き続きすべてのサブスクリプション更新(既存の有料更新、および無料オファーから有料更新への移行)に適用するかを選択できるようになりました。また、サブスクリプション期間に基づいてあらかじめ定義された期間を使用する代わりに、3日間、16日間、28日間から選択することもできます。App Store Connectで請求の猶予期間を有効にした場合、Appleは登録者がサブスクリプションの特典へのアクセスを失う前に請求に関する問題を解決し、サブスクリプションが回復されるよう努めます。この期間内にサブスクリプションが回復された場合、有料サービスの日数や収益に中断は発生しません。
App Store:価格設定機能のアップグレード
追加された700の価格ポイントと新しい価格設定ツールを活用しましょう。App Storeのストアフロントごとの価格の設定や、外国為替レートの変動の管理が容易になります。
Game Center:エンゲージメントを高める新機能
AppleのソーシャルゲームネットワークであるGame Centerでは、つながりがさらに広がるより楽しいゲームを提供します。プレイヤーは、ゲーム内での出来事を確認でき、アクティビティに参加している友達とつながることが可能になりました。
一新されたダッシュボード:達成項目やLeaderboardのランキングが、より目立つ形でゲームのダッシュボードに表示され、友達のゲーム内アクティビティに関するフィードもダッシュボードに表示されるようになりました。また、プレイヤーは自分のGame Centerプロフィールでもこれらのアクティビティや友達のプロフィールを確認できます。
プッシュ通知:プレイヤーは、Leaderboardのアクティビティに関するプッシュ通知(他のプレイヤーが自分のスコアよりも高いスコアを獲得した場合など)を受け取ることができるため、ゲームでの最新アクティビティを把握して、ゲームへの関心を維持することができます。
連絡先からの友達の追加:「連絡先」では、Game Centerの友達の場合、連絡先カードにはその友達のプロフィールへのリンクが含まれます。また、ボタンをタップするだけで他の連絡先に友達リクエストを送信することもできます。
SharePlay:SharePlayに対応しているので、グループFaceTimeでの通話中に、自動的に友だちと一緒にゲームに参加することができます。
SKAdNetwork:より多くのデータが利用可能に
SKAdNetworkおよびPrivate Click Measurementを利用すると、広告主はユーザーのプライバシーを保護しながら、複数のソースにわたって広告を分析できます。SKAdNetwork 4.0は以下に対応します。
おおよそのコンバージョン値:これらの値により、広告主はプライバシーを保護しながら、より高い柔軟性と追加のアトリビューション情報を得ることができます。
複数のコンバージョン:広告主は複数のコンバージョン期間についてポストバックを受け取ることができるため、広告主と広告ネットワークは、広告対象のAppをインストールしたユーザーがどれだけAppを使用しているかをより正確に把握できます。
Web広告向けのSKAdNetwork:ユーザーが広告をクリックし、広告対象AppのApp Storeプロダクトページに誘導された場合、広告主はSafari上のWebベースの広告へのアトリビューションができます。
StoreKit 2:新しいAPIとプロパティ
StoreKit 2のアップデートにより、App内課金とサブスクリプションのサポートがこれまで以上に簡単になります。
AppTransaction API:Appの購入情報を安全に認証し、Appの予約注文の日付を確認できるほか、ビジネスモデルを有料からフリーミアムに変更した場合でも、ユーザーが購入済みコンテンツにアクセスできるようにします。
最小要件:iOS 16、iPadOS 16、macOS 13、tvOS 16、watchOS 9
StoreKit Message API:StoreKitのメッセージシートがAppに表示されるタイミングをコントロールできるので、ユーザーの操作の邪魔にならないように表示できます。
最小要件:iOS 16、iPadOS 16
SwiftUI API:オファーコード利用シートを提示し、App内でApp Storeのカスタマーレビューをリクエストできます。
Offer Code Redemption APIの最小要件:iOS 16、iPadOS 16
Request Review APIの最小要件:iOS 16、iPadOS 16、macOS 13
新しいプロパティ:environmentやrecentSubscriptionStartDateなどの新しいフィールドを活用できます。
最小要件:Xcode 14以降でビルドしたiOS 15、iPadOS 15、macOS 12、tvOS 15、watchOS 8
App内課金:テストの強化
Appがプロダクション環境でApp内課金を正しく処理できるように、Sandbox環境とXcodeで追加のApp内課金シナリオをテストできます。
Xcodeでの同期:App内課金アイテムのApp Store ConnectからXcodeへの同期がより簡単になったため、開発に専念することができます。
最小要件:Xcode 14
Xcodeでのテスト:オファーコードの利用、返金リクエスト、価格の値上げをテストできます。さらに、支払いの再試行や請求の猶予期間のシナリオをシミュレーションすることもできます。
最小要件:Xcode 13.3
Sandbox:Sandboxテスターをより簡単に追加して、支払いの再試行、支払いの失敗、復旧シナリオのテストを活用しましょう。今年後半に利用可能になるApp Store Connect APIの機能強化により、特定のシナリオをSandbox環境でテストすることができます。
App Storeサーバ通知V2
App Storeサーバ通知V2は、App内課金トランザクションに関するアップデートをほぼリアルタイムで提供するため、カスタマイズされた体験をユーザーに提供できます。新しい通知タイプであるTESTを使うと、サーバがSandboxおよびプロダクション環境でサーバ通知を受信する準備ができていることを確認できます。
App Store Server API:テストと処理の改良
App Store Server APIの新しい機能強化により、App Storeサーバ通知V2からの通知受信をテストし、最新のトランザクション情報を取得し、トランザクションデータをより簡単に処理できるようになりました。
テスト通知のリクエスト:TEST通知をサーバに送信するようリクエストすることで、Sandboxおよびプロダクション環境でサーバがApp Storeサーバ通知から通知を受信する準備ができていることを確認できます。
通知履歴:App Storeサーバ通知V2からAppに送信された通知の履歴を取得できます。これにより、サーバ停止が発生した場合でもカスタマーレコードを最新の状態に保つことができます。
App内課金の履歴:AppのApp内課金のトランザクション履歴を取得できます。新しい並べ替えおよびフィルタリングオプションにより、最近変更されたトランザクションを最初に取得したり、プロダクトタイプ、プロダクトID、購入日などのフィールドでフィルタリングしたりできるようになりました。
Sandboxおよびプロダクション環境で利用可能です。
Appアナリティクスのベンチマーク
Appアナリティクスに含まれるベンチマークを使うと、App Storeで配信されている同類のAppとパフォーマンスを比較できます。ベンチマークを使うことで、獲得、使用状況、収益化に関するパフォーマンス指標をより明確に把握できるため、カスタマージャーニー全体についての有益な情報を得ることができます。これにより、類似Appとパフォーマンスを簡単に比較して、ビジネス目標の達成につながる判断を行うことができます。ピアグループ(類似Appからなる比較用のグループ)は最新の差分プライバシー技術を使って作成されるため、機密情報の安全性とプライバシーが保たれます。
2023年前半に利用可能になります。
サブスクリプション価格通知:ユーザー体験の向上
自動更新サブスクリプションの価格を引き上げた場合、プッシュ通知、Eメール、App内メッセージがAppleから送信され、予定されている価格変更とサブスクリプションの管理方法、解約(希望する場合)方法がサブスクリプション登録者に通知されます。特定の条件下で、かつユーザーに事前に通知されている場合は、自動更新サブスクリプション価格を引き上げるオプションを提供することができ、ユーザーのアクションを必要とせずにサービスを継続的に提供できます。