App Store Reviewガイドラインが更新されました
2021年2月1日
App Storeは、ユーザーがAppを見つけられる安全で信頼できる場所であり、デベロッパにも素晴らしい機会を提供します。App Store Reviewガイドラインの変更や補足説明は、リリースされるOSの新機能への対応、ユーザーに対する保護の強化、さらに、デベロッパができる限り円滑にApp Reviewを進められることを目的としています。この改訂ガイドライン5.1.2(i)は、2021年の早春までに、App Storeに提出されるすべての新規App、および既存Appのアップデートに適用されます。つきましては、下記の更新内容をご確認ください。
- 1.4.3:薬物やアルコール等の促進、助長の禁止について明記しました。「たばこや電子タバコ(関連製品を含む)、違法な薬物、過度のアルコールの摂取を助長するAppは、App Storeでは許可されません。未成年者にこれらの摂取を促すAppは却下されます。また、規制薬物(認可を受けた調剤は除く)、マリファナ、たばこの販売を目的とすることも認められません。」
- 2.3:Appの主要な体験を正確に反映した情報の表示義務について明記しました。「ユーザーがAppをダウンロードまたは購入することで何を得るのかが明確にわかるように表示する必要があります。そのため、プライバシー情報、Appの説明、スクリーンショット、プレビューといったAppのメタデータすべてが、Appの主要な体験を正確に反映するようにしてください。また、新しいバージョンの提供時には、これらの情報を最新の状態にしてください。」
- 2.3.7:含めてはいけないメタデータについて明記しました。「独自性のあるApp名を選び、Appを正確に説明するキーワードを選んでください。App Storeのシステムを悪用する目的で、メタデータに商標登録用語、人気のApp名、価格情報、その他無関係のフレーズを盛り込むことは認められません。App名は30文字以内にする必要があります。なお、App名、サブタイトル、スクリーンショット、プレビューなどのメタデータには、メタデータタイプに該当しない価格、用語、説明などは含めないでください。Appにサブタイトルをつけると、内容についてさらに伝えることができます。サブタイトルはApple標準のメタデータの規則に従って作成する必要があり、不適切なコンテンツ、他のAppへの言及、真偽を証明できない製品説明などを含めることはできません。Appleには、不適切なキーワードを随時修正したり、悪用を防ぐためにその他の適切な措置を講じたりする権限があります。」
- 2.4.5 (viii): Rosettaを事例から削除しました。「Appは現行のOSで動作する必要があります。非推奨の、または任意でインストールされるテクノロジー(Javaなど)を使用することはできません。」
- 3.1.1:下記のアイテムはApp内課金を通じてのみ販売できることを明記しました。「デジタルの商品やサービスに利用できるギフトカード、ギフト券、バウチャー、クーポンを販売する場合は、App内課金によるApp内での販売のみ許可されます。」
- 3.1.1:ユーザーがデベロッパに「チップ」を払える方法について明記しました。「ただし、ユーザーがApp内課金で購入した通貨で、デベロッパまたはデジタルコンテンツプロバイダにApp内で『チップ』を払うようにすることはできます。」
- 3.1.1:下記の項目を削除しました。「適切な課金タイプを割り当てていない場合、Appは却下されます。」
- 3.1.2 (a):特定のゲームは、サードパーティの複数のAppやサービスにまたがる同一のサブスクリプションを提供できることを明記しました。「ストリーミングゲームサービスのサブスクリプションで提供されるゲームでは、サードパーティのAppやサービスで共有される同一のサブスクリプションを提供することもできます。ただし、そのようなゲームはApp Storeから直接ダウンロードされ、サブスクリプション利用者に二重の支払いが発生しないように設計される必要があります。また、サブスクリプションを利用していないユーザーに不利となる形で提供することはできません。」
- 3.1.3 (c):エンタープライズユーザーがアクセスできるコンテンツやサブスクリプション、および使用できる購入方法について明記しました。「エンタープライズサービス:組織またはグループが、(業務用データベースや授業管理ツールなど)従業員や学生向けにデベロッパから直接購入するAppの場合、エンタープライズユーザーが以前に購入したコンテンツやサブスクリプションを利用できるようにすることは許可されています。一般の消費者、単独ユーザー、家族向けの販売の場合は、App内課金を使用しなければなりません。」
- 3.1.3 (d):(英語の原文での)用語を 「person-to-person experiences(個人対個人の体験)」 から「person-to-person services(個人対個人のサービス)」に変更し、一個人から別の一個人に対して適用される範囲を明記しました。 「個人対個人のサービス:個人対個人のリアルタイムでのサービス(家庭教師、医療相談、不動産のツアー、フィットネストレーニングなど)を購入できるAppの場合は、App内課金以外の購入方法での支払いを受け付けることもできます。一方で、リアルタイムで個人対複数のサービスを提供する場合は、App内課金を使用しなければなりません。」
- 3.2.1 (viii):下記のサービスに関するAppを作成、提供できる資格を明記し、公開APIの利用オプションを削除しました。「金融取引、投資、資金管理のために使用されるAppは、それらのサービスを行う金融機関によって提供されたものである必要があります。」
- 3.2.2 (ix):ユーザーにアクションを求める行為に関しては3.2.2 (vi)で網羅されているため、内容が重複する項目を削除しました。これにより、以前のバージョンで3.2.2 (x)としていた項目の番号を3.2.2 (ix)に変更しました。
- 4.2.3 (iii):特定のAppが事前開示すべき情報について明記しました。「初回起動時に正しく機能させるために追加のリソースをダウンロードする必要があるAppでは、ダウンロードする前にその追加データのサイズをユーザーに開示してください。」
- 5.1.1 (ix):ギャンブルは規制の多い対象範囲に含まれることを明記しました。「規制の多い分野(バンキングや金融サービス、ヘルスケア、ギャンブル、航空旅行など)でのサービスを提供するApp、機密性の高いユーザー情報を必要とするAppは、個人のデベロッパではなく、そうしたサービスを提供する法人によって提出される必要があります。」
- 5.1.2 (i):下記の事項を追加しました。「ユーザアクティビティをトラッキングするには、App Tracking Transparency APIを介して、ユーザーの明示的な許可を得る必要があります。トラッキングについて詳しくは、こちらをご確認ください。」
- 提出後:明確化のため、異議の申し立てに関する段落の順番を変更、調整しました。