優秀受賞者

合計350名の素晴らしい受賞者の中から特に優れた作品を提出した50名の優秀受賞者を選出し、クパティーノのAppleキャンパスにて開催される、インスピレーション溢れる3日間対面形式プログラムご招待します。Appleのエキスパートエンジニアから貴重なインサイトを得たり、仲間と交流深めたり、さまざま忘れられない体験が用意されています。この招待には、旅費および宿泊費含まれます。

2024年の優秀受賞者の体験談

WWDCの開催中、Apple Parkで別の参加者とハイタッチするSwift Student Challenge受賞者。
WWDCの開催中、Apple Parkで別の参加者とハイタッチするSwift Student Challenge受賞者。

AJ Nettles(米国)

優秀受賞者のAJ Nettlesさんは、この夏WWDC24に参加するためクパティーノを訪れた3日間の旅について、さまざまなアクティビティやコミュニティを満喫できた、素晴らしい時間だったと語ります。「遊園地から帰ってきたときはみんな元気いっぱいですよね。ちょうどそんな感じの気分でした」

アラバマ州出身のNettlesさんは、セキュリティを意識したアプリ「CryptOh」を開発しました。これは人々がどんなソフトウェアやデバイスを使用しているかによらず、パスワードの強度についての意識を高めることを目的としたアプリです。「CryptOhを使った結果、とにかく『パスワードマネージャを使わないといけない』という意識を得られたなら、たとえその後もう二度とCryptOhを使わなかったとしても、それで成功と言えるんです」とNettlesさんは説明します。

クパティーノに滞在した3日間、Apple Parkでの基調講演を生で見たほか、Appleの経営陣に自分の作品を披露する機会も得て、デベロッパコミュニティの重要な一員となりました。「心に情熱の火種のようなものはすでに持っていましたが、Apple Parkに来たことで、その火に油が注がれたと思います」とNettlesさんは語ります。「インポスター症候群の兆しは誰もが抱えていると思いますが、自分もここに来て初めて、『ここまで辿り着いたんだ』と実感できました。そして今は、さらに高みを目指していく準備ができました」

WWDCで、Swift Student Challengeの受賞者が他の参加者と屋外で会話する様子。

河原慶太郎(日本)

優秀賞を受賞した河原慶太郎さんは、人物の写真からパズルを自動生成する「PuzzlePix」というアプリを今年のChallengeに提出しました。「このアイデアは、「このアイデアは、妹が昔のパズルで遊んでいるのを見て思いつきました」と河原さんは言います。「プレイヤーが難易度を調整できるので、幅広い年代の人に向くと思います」。河原さんのアプリの主要なテスターとなったのも、まさにその妹さんでした。

青山学院大学の経済学部に所属する河原さんは、Appleで過ごした時間は素晴らしい経験になったと語ります。「Apple Vision Proの開発に携わったエンジニアのお話を聞くことができました。対面形式のデザインラボにも参加しましたし、Metalエンジニアリングチームのメンバーとも話すことができました。これほどグローバルな影響力を持つ人々がどのように製品を作っているのか、直接聞けたことは素晴らしい経験でした。特に印象に残ったのは、ソフトウェアエンジニアリングとはチームスポーツであり、何度も話し合い、何度も失敗することが成功の鍵だという考え方です。このメッセージを常に心に留めて今後活かしながら、より良いエンジニアになっていきたいと思います」

河原さんもまた、新たなつながりを得て帰国しました。「エンジニアリング、デザイン、リーダーシップに関する実践的な知識を得られただけでなく、非常に多くの素晴らしい人々と出会うことができました。世界中の人々とつながりを築くことができたのは、忘れられない経験です」

WWDCで、Swift Student Challengeの受賞者が他の参加者と屋外で会話する様子。
WWDCで、Swift Student Challengeの受賞者がiPadを使う様子を見て微笑むティム・クック。
WWDCで、Swift Student Challengeの受賞者がiPadを使う様子を見て微笑むティム・クック。

Ruoshan Li(中国)

優秀賞を受賞したRuoshan Liさんは、3年前に中国で学校のiOSクラブに参加し、プログラミングとデザインの学習を始めました。「勉強は必ずしも簡単ではありません」とLiさんは言います。「私はコンピュータサイエンス専攻ではなく、ソーシャルワークを学んでいるので、たくさんの新しいスキルを学ぶ必要がありました」

Liさんは、それらのスキルをすばやく身に着けました。LiさんがChallengeに提出した「Deep Blue Tangram」は、海をテーマにしたパズルゲームで、拡張現実を利用し、児童を対象に制作しています。このゲームのアイデアは、「恵まれない人々をテクノロジーの力で助けたい」という願いと、Liさん自身のもっと身近な状況の両方から生まれました。「私の家族は大家族で、幼稚園児や小学生の甥や姪がたくさんいます。その子たちがみんなモバイルゲームをプレイしているので、何か彼らの成長に役立つものを作りたかったんです」

初めてApple Parkを訪れた際、LiさんはAppleのエンジニアと直接会い、App Storeにゲームを提出する方法を覚えただけでなく、ある種の転機のような瞬間も経験しました。「私たちの学校のiOSクラブでは、毎年(WWDCの)基調講演を視聴しています。中国ではとても遅い時間なのですが。ですから実際にその場にいるという感覚は、言葉では言い表し難いものでした。なんとか自分を落ち着かせて、(発表される)数々のアップデートを把握できるよう、努めました」

WWDCの開催中、Apple Parkでメンターと一緒にポーズをとるSwift Student Challengeの受賞者。

Vildan Kocabas(ドイツ)

優秀賞を受賞したVildan Kocabasさんは、医学部を修了するため母国ドイツへ戻る日程に、カリフォルニアへの旅程を組みました。「旅の日程を少し調整しなければなりませんでしたが、それでもWWDCを見逃すことはできませんでした」と、Kocabasさんは笑います。

Kocabasさんは、医学部での「空き時間」にデザインし開発したアプリ「MyCycle」で優秀賞を受賞しました。「最後の年は少し時間に余裕ができるんです」と笑顔で語ります。MyCycleは生理周期のトラッキングツールであると同時に、「バックグラウンドや教育レベルに関係なくすべての女性」に向けた教育リソースとしても機能します。「このアプリでは、『エストロゲン値が高くなっていますね。それはこういう意味です』という風にデータを説明してくれるんです」

KocabasさんはApple Parkで、ヘルスケアチームのソフトウェアエンジニアたちに会い、UI/UXデザイナーのグループに対してあるリクエストをしました。「私のアプリのUIについてなるべく率直な感想を教えてください」と。しかし、心配は無用でした。このアプリはすぐにデザイナーたちの心をつかみ、彼らはアプリのビジュアルと使いやすさを褒め称えました。このアプリのイラストはすべて、Kocabasさんが自分で作成したものです。「WWDCに参加したことで、医療とテクノロジーの接点でどんなことが可能かを垣間見ることができ、この分野で自分はもっと多くのことができると気づかされました」と語ります。

WWDCの開催中、Apple Parkでメンターと一緒にポーズをとるSwift Student Challengeの受賞者。