WeatherKitの利用開始

WeatherKitを使用して幅広いデータに基づく有益な気象情報をアプリやサービスで提供することにより、ユーザーが最新情報を確認し、身を守り、備えるのをサポートすることができます。WeatherKitは、Swift APIを使ってAppleプラットフォーム向けアプリに簡単に導入できます。その他のプラットフォームでも、REST APIを使って利用できます。

Apple Weatherの活用

WeatherKitは、最先端でグローバルな気象予報サービスであるApple Weatherサービスを活用しており、タイムリーかつ地域に密着した気象情報によってアプリを強化するために必要なあらゆるデータを提供します。これにより、現在の気象状況のほか、10日間の気温、降水量、風、UV指数などの時間別の予報をアプリで提供できます。一部の地域では、今後1時間の分刻みでの降水量や、重大な気象警報も提供できます。

簡単に使える

WeatherKitには、最新のSwiftシンタックスを活用したSwift APIが含まれています。さらに、Swiftの並行処理により、わずか数行のコードで簡単に気象データをリクエストできます。WeatherKitはカスタマイズもできるため、必要なデータだけをリクエストすることが可能です。また、WeatherKitは定評のあるFoundation APIおよびCoreLocation APIの上に構築されているため、測定値の形式化、単位の変換、位置情報の取得が簡単です。

プライバシーを第一に

プライバシーに対するAppleの取り組みとも足並みを揃え、WeatherKitはユーザーのデータを侵害することなく、地域に特化した予報を提供できる設計になっています。位置情報は気象予報を提供するためのみに使用され、個人識別情報との関連付けや、リクエストの追跡は一切行われません。

新機能

  • 降雪の合計、みぞれの合計、最大および最小視程、日中と夜間の予報など、日々の予報に詳細情報が追加されます。
  • 現在の天気予報に、雲層別の雲量率が追加されます。
  • 現在の天気に、過去の平均値と比較した詳細情報が追加されます。
  • 気温や降水量の急激な変化に関する情報を提供し、ユーザーが明日の天気に備えられるようサポートします。
  • 過去の気温と降水量の統計や、過去同月および同日の平均値に関する情報をユーザーに提供します。

iOS 18、iPadOS 18、macOS 15、watchOS 11、tvOS 18、visionOS 2で利用できます。

利用要件

Apple Developer Programのメンバーシップ

WeatherKitへのアクセス権はApple Developer Programに含まれています。このプログラムでは、アプリの開発と配信に必要なすべてのツール、リソース、サポートが提供されており、ベータ版ソフトウェア、アプリサービス、テストツール、App Analyticsなども用意されています。

ソフトウェア

WeatherKitの利用には、iOS 16、iPadOS 16、macOS 13、tvOS 16、visionOS 1.0、またはwatchOS 9以降が必要です。Webサイトやその他のプラットフォームについては、REST APIを使用できます。

価格および配信状況

WeatherKitでは、1つのApple Developer Programメンバーシップにつき、APIを毎月最大500,000回呼び出すことができます。さらにAPI呼び出しが必要な場合は、Apple Developer ProgramメンバーシップのAccount Holder(アカウントホルダー)がApple Developerアプリの「アカウント」タブでサブスクリプションに登録することができます。サブスクリプションプランの価格は米ドル、または現地通貨(利用可能な場合)で設定されています。

  • 500,000回の呼び出し/月:メンバーシップに含まれています
  • 100万回の呼び出し/月:49.99米ドル
  • 200万回の呼び出し/月:99.99米ドル
  • 500万回の呼び出し/月:249.99米ドル
  • 1,000万回の呼び出し/月:499.99米ドル
  • 2,000万回の呼び出し/月:999.99米ドル
  • 5,000万回の呼び出し/月:2,499.99米ドル
  • 1億回の呼び出し/月:4,999.99米ドル
  • 1億5,000万回の呼び出し/月:7,499.99米ドル
  • 2億回の呼び出し/月:9,999.99米ドル

Account Holderは、サブスクリプションをいつでもアップグレードまたはダウングレードできます。サブスクリプションをアップグレードまたはダウングレードすると、以下のように処理されます。

  • サブスクリプションをアップグレードすると、新しい請求期間が開始し、新しいプランの利用をすぐに始めることができます。利用可能な時間数は0にリセットされ、新しいサブスクリプションに応じたAPI呼び出し回数に置き換えられます。
  • サブスクリプションをダウングレードした場合でも、その時点での請求期間中はダウングレード前のプランを継続して使用できます。

未使用のAPI呼び出しを翌月に持ち越すことはできないことにご注意ください。

アトリビューションの要件

アプリ、Webアプリ、WebサイトでWeatherKitを使用する際は、気象データのアトリビューションに関するAppleのガイドラインと要件に従う必要があります。詳細については、アトリビューションの要件に関する以下のセクションを参照してください。

ツールとドキュメント

XcodeとAPI

Appleプラットフォーム向けアプリの場合、Xcode 14以降にWeatherKitフレームワークが含まれます。その他のプラットフォームやWebサイトの場合、WeatherKit REST APIをご利用ください。

Certificates, Identifiers & Profiles(証明書、ID、プロファイル)

Certificates, Identifiers & Profiles(証明書、ID、プロファイル)でサービスIDとキーを設定して、Apple Weatherサービスにアクセスします。WeatherKitを実装すると、API呼び出しの使用状況を表示できます。

ビデオとドキュメント

Apple Weatherとサードパーティのアトリビューション

アプリ、Webアプリ、WebサイトにAppleの気象データを表示する場合(以下に示す、気象警報や付加価値サービス/付加価値製品以外の場合)は、Apple Weatherの商標Weatherと、その他のデータソースへの法的リンクを明示する必要があります。

気象警報

  • 表示されるすべての気象警報に、Appleがデベロッパに提供するAppleの気象警報情報のページへのリンクを埋め込む必要があります。
  • すべての気象警報のタイトルと説明文に、その警報を発表した気象庁の正式名称を含める必要があります。該当する気象庁、およびこうした気象警報の利用と配信に適用されるライセンス条項についての詳細情報は、Appleの気象警報情報のページで確認してください。
  • 重大な気象警報の文面は、いかなる形でも修正、変更、改変、不明瞭化しないでください。

付加価値サービスまたは付加価値製品

付加価値サービスまたは付加価値製品とは、デベロッパが開発したデータ、製品、サービスのうち、Appleの気象データに由来し、そのデータを変換することによって、ユーザーまたはその他のサードパーティが元のAppleの気象データを特定、アクセス、リバースエンジニアリングできないようにしたり、その他の方法で解明もしくは使用したりできないようにしたものを意味します。付加価値サービスまたは付加価値製品を提供する場合、デベロッパは、データソースがWeatherであることと、Appleが提供するデータを変換して利用しているという注記を明示することに同意するものとします。

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