ビジネスモデルを選択する

Appのビジネスモデルは、デベロッパの目指す収益と、ターゲット市場のニーズとの間で釣り合いが取れたものにする必要があります。Appの開発を始める前からビジネスモデルを検討し、選んだビジネスモデルをユーザー体験にシームレスに組み込めるようにしましょう。

無料モデル

このモデルでは、ユーザーはAppを無料でダウンロードして使用できます。価格という障壁を取り除くことで、ターゲット市場のユーザーがAppをダウンロードして使用する可能性が高くなります。これにより、Appの認知度が高まり、ユーザー数が広がる場合があります。

無料で提供するAppの中で広告を表示して、収益を得るデベロッパもいます。高い広告収入を生み出すAppの多くは、多数のユーザーが長時間操作するタイプのAppです。Appで広告を表示する場合は、ターゲット市場に対して適切で関連性のあるものが表示されるようにしてください。低品質、目障り、不適切な広告はAppの魅力を損ない、ユーザーが離れる原因になります。

フリーミアムモデル

このモデルでは、ユーザーはAppを無料でダウンロードでき、App内課金を通してオプションのプレミアム機能や追加コンテンツ、サブスクリプション、デジタルの商品を購入できます。ユーザーは優れたAppを無料で入手できますが、利用環境を強化したり、より深く楽しんだりしたい場合は有料でコンテンツを購入することができます。

成功しているフリーミアムAppの多くは、App内課金を購入するかどうかにかかわらず、すべてのユーザーが高品質な体験を味わえるようになっています。さらに、ユーザーが好みに合わせて利用環境をカスタマイズできる機能を備えています。こうしたAppは最初からフリーミアムモデルでの提供を前提として開発され、Appのライフサイクルを通してデータを測定し、強化できる設計になっています。

フリーミアムAppは非常に一般的ですが、このモデルはすべてのAppに適しているとは限りません。フリーミアムモデルで成功するのは、サービスとして継続的なサポートを提供するAppです。これには多くの場合、ユーザーを保持するための継続的なコンテンツ開発が求められます。

さまざまな種類のフリーミアムモデルについて詳しくは、「フリーミアムのビジネスモデルを使用する」をご覧ください。

サブスクリプションモデル

このモデルでは、ユーザーが更新型または非更新型のApp内課金を購入することで、コンテンツやサービスなどを一定期間利用することができます。

サブスクリプションを自動更新にすれば、ユーザーがAppのコンテンツやサービスを継続的に利用できるようになります。ユーザーがキャンセルしない限り、サブスクリプションの期間が終了すると自動的にそのサブスクリプションの期間が更新されます。自動更新サブスクリプションでは、ユーザーのニーズに合わせてサービスレベルや利用期間が異なる複数のApp内課金を設定することができます。

フリーミアムAppと同様、成功しているサブスクリプションモデルのAppは、App体験を継続的に改善するためのアップデートを提供してユーザーを保持することに重点が置かれています。自動更新サブスクリプションとして望ましいのは、定期的な機能強化やコンテンツ拡充でAppのアップデートを計画することです。

非更新型のサブスクリプションの場合、ユーザーは一定期間が終了するたびにサブスクリプションを更新するよう求められます。サブスクリプションの期限が切れると、新しいサブスクリプションを購入するよう促す通知がユーザーに届きます。

サブスクリプションはフリーミアムやペイミアムのApp内で提供することもできます。また、サブスクリプションのApp内課金を他の種類のApp内課金と一緒に提供することも可能です。

有料モデル

このモデルでは、ユーザーは一度の支払いでAppをダウンロードし、その全機能を利用できます。それ以外の追加料金はありません。有料モデルは、一度料金を支払ったら、App内課金なしでAppの全機能を楽しめるスタイルを好むユーザーに効果的です。

ダウンロードには費用がかかるため、ユーザーはAppの価値をより慎重に考慮する可能性があります。そのため、有料モデルで成功しているAppの多くは、際立ったデザイン、機能、マーケティングを通してユーザーにプレミアムな利用体験を伝え、購買意欲を高めています。

有料Appには収益化のポイントが1つしかないため、ユーザーを獲得する上でマーケティングが非常に重要な役割を果たします。成功しているデベロッパは、Appのタイトル、アイコン、説明、プレビュー、スクリーンショット、その他のマーケティングコミュニケーションを通して、Appのプレミアムな品質を効果的に紹介するよう気を配っています。

有料のiOS Appを複数販売している場合は、Appバンドルを利用できます。Appバンドルは、10個までのAppを単一のパッケージとしてバンドルし、ユーザーが割安の価格で簡単に購入できるようにする方法です。

ペイミアムモデル

有料とフリーミアムを組み合わせたモデルです。ユーザーはAppを有償でダウンロードし、より深く楽しみたい場合は、追加の機能、コンテンツ、サービスをApp内課金で購入します。

ペイミアムAppの中で成功しているのは、プレミアムなデザイン、機能、コンテンツを提供することに加え、ユーザー体験を補完する高度な機能を用意しているAppです。

有料Appと同様、ダウンロードには費用がかかるため、ユーザーはAppの価値をより慎重に考慮する可能性があります。ペイミアムAppで成功しているデベロッパは、App本体を購入して得られるものと、オプションの強化機能を購入すると得られるものを、ユーザーが事前に把握できるようにしています。ユーザーがペイミアムAppを購入しても、App内課金で入手できる機能がなければApp自体も利用できない仕様の場合は、ユーザーの不満を招き、売上の低下やユーザー離れにつながる可能性があります。

ペイミアムモデルでは、Appのライフサイクルを管理する中で、App内課金での収益に応じてApp自体のダウンロード価格を引き下げることが可能です。ペイミアムAppをApp StoreのAppバンドルに含めることもできます。