自動更新サブスクリプション

App内でデジタルサブスクリプションのシームレスな体験を提供しましょう。App内課金のAPIを活用すると、すべてのAppleプラットフォームとすべてのApp StoreカテゴリのAppに、シンプルかつ効果的に自動更新サブスクリプションを組み込むことができます。

    概要

    自動更新サブスクリプションとは、ユーザーがAppのコンテンツ、サービス、プレミアム機能を継続的に利用できるようにするものです。各サブスクリプションの期間が終了すると、ユーザーがキャンセルしない限り自動的に更新されます。

    サブスクリプションを提供するAppは、ユーザーにとって価値のある、革新的なApp体験を継続的に提供することで、定期的な支払いに値するものになります。サブスクリプションモデルの導入を検討している場合は、機能強化やコンテンツの拡充で、Appを定期的にアップデートすることを計画しましょう。

    新しいゲームレベル、コンテンツの新しいエピソード、サービスとしてのソフトウェア、クラウドサポートなど、さまざまな種類のAppでサブスクリプションを活用することができます。その他にも、実体的なアップデートが定期的に提供されるApp、コンテンツのライブラリやコレクションにアクセスするAppなどもサブスクリプションに適しています。サブスクリプションのApp内課金は、他のApp内課金タイプと一緒に提供することができます。

    準備

    App内課金の一種であるサブスクリプションを提供するには、AppにStoreKit APIを実装し、そのサブスクリプションをApp Store Connectで設定する必要があります。その後、そのサブスクリプションを1つのサブスクリプショングループ(アクセスレベル、価格、期間が異なるサブスクリプションのグループ)に割り当てる必要があります。サブスクリプションを作成したら、名前、価格、説明などの詳細情報を設定します。対象のサブスクリプションが、Appが対応しているすべての種類のデバイスで利用できることを確認してください。また、サブスクリプションの利用者が自分のサブスクリプションの状況を確認できるようにするだけでなく、アップグレード、クロスグレード、ダウングレードのオプションや、サブスクリプションの管理またはキャンセルをApp内から簡単に行えるディープリンクを設置するようにしてください。デザインと審査に関するガイドラインに必ず従ってください。以下の準備を行ってください。

    サブスクリプションのガイドラインを理解する

    サブスクリプションを作成する前に、優れたユーザー体験を提供するための種々の要件や、ベストプラクティスを理解しておくことが必要です。以下のガイドラインでは、サブスクリプションに含めるべき内容、Appでサブスクリプションを提示する方法、既存のサブスクリプションに変更を加える方法、無料トライアルを提供する方法などについて詳細な情報が掲載されています。

    サブスクリプショングループを作成する

    提供するサブスクリプションはすべて、1つのサブスクリプショングループに割り当てる必要があります。サブスクリプショングループは、アクセスレベル、価格、期間が異なる複数のサブスクリプションで構成されているため、ユーザーが自分のニーズに最適なオプションを選択できるようになっています。ユーザーが1回に購入できるのはグループ内の1つのサブスクリプションのみであるため、ほとんどのAppでは、グループを1つだけ作成することがベストプラクティスです。これにより、ユーザーが複数のサブスクリプションを誤って購入してしまう事態を避けることができます。

    ユーザーがAppで複数のサブスクリプションを購入できるようにする必要がある場合(ストリーミングAppで複数のチャンネルのサブスクリプションを提供する場合など)は、各サブスクリプションをそれぞれ異なるグループに追加することもできます。複数のグループでサブスクリプションを購入したユーザーには、サブスクリプションごとに請求が行われます。また、ユーザーがあるサブスクリプショングループから別のグループに移動した場合、サブスクリプションの更新日は変更され、有料サービスの日数もリセットされます。1つの有効なサブスクリプションのみ存在することが通常予想されるAppに、複数のサブスクリプショングループを設定することは推奨されません。

    提供するラインナップをできるだけシンプルにして、ユーザーがオプションを簡単に理解できるようにしてください。各サブスクリプションには、ユーザーがわかりやすく、かつ同じグループ内のその他のサブスクリプションと区別しやすい名前を付けてください。混乱を避けるため、App、サブスクリプショングループ、各サブスクリプションには、異なる名前を付けてください。

    App名
    App内課金の名前
    サブスクリプショングループ内でのアクセスレベル
    価格、期間
    期間
    App名
    App内課金の名前
    サブスクリプショングループ内でのアクセスレベル
    価格、期間
    期間

    グループ内でサブスクリプションをランク付けする

    同じグループ内で複数のサブスクリプション価格帯を提供する場合、それぞれのサブスクリプションをあるレベルに割り当てることができます。このランク付けから、ユーザーが利用できるアップグレード、ダウングレード、クロスグレードのコースを決定します。サブスクリプションは降順でランク付けし、期間にかかわりなく最も多くのコンテンツ、機能、サービスを利用できるサブスクリプションから始めてください。提供する内容が同等の場合は、各レベルに複数のサブスクリプションを追加することができます。

    ユーザーは、App Storeのアカウント設定でサブスクリプションを管理できます。アカウント設定では、すべての更新オプションやサブスクリプショングループを確認したり、サブスクリプション間でアップグレード、クロスグレード、ダウングレードを行ったりすることがいつでもできます。ユーザーがサブスクリプションレベルを変更する際、その変更のタイミングは以下のような状況によって異なります。

    アップグレード。ユーザーが、現在のサブスクリプションよりもサービスレベルの高いサブスクリプションを購入することを指します。この場合、ユーザーはただちにアップグレードされ、元々のサブスクリプションの比例配分された金額が返金されます。追加のコンテンツや機能をユーザーがただちに利用できるようにしたい場合は、そのサブスクリプションを高くランク付けし、ユーザーがアップグレードとして購入できるようにしてください。

    ダウングレード。ユーザーが、現在のサブスクリプションよりもサービスレベルの低いサブスクリプションを選択することを指します。この場合、現在のサブスクリプションは次回の更新日まで継続され、その後低いレベルと価格で更新されます。

    クロスグレード。ユーザーが、同等のレベルのサブスクリプションに切り替えることを指します。サブスクリプションの期間が同じであれば、新しいサブスクリプションはただちに開始されます。期間が異なる場合は、新しいサブスクリプションは次回の更新日に有効になります。

    地域ごとにサブスクリプションの価格を設定する

    自動更新サブスクリプションは、すべての通貨で最大200の価格帯から選択した価格で提供することができます。複数のマーケットで配信する場合、マーケットごとに異なる価格を設定することもできれば、どのマーケットでも同等の価格になるよう設定することもできます。

    価格設定ツール。App Store Connectの価格設定ツールを使用すると、現在の為替レートに基づいて価格を管理することができます。特定の地域で税制の変更や通貨の調整が行われた場合、デベロッパがその影響をユーザーに課することにしない限り、通常はサブスクリプションの価格に影響が及ぶことはありません。特定のマーケットでサブスクリプションの価格を変更する場合は、実行に移す前に、そのマーケットでの価格が税込みであるかどうかを把握することが重要です。たとえば、ドイツのユーザーに向けたサブスクリプションの価格を引き下げる場合、デベロッパが受け取る収益は購入価格から欧州連合の付加価値税(VAT)とAppleの手数料を差し引いた額になります。App Store Connectの価格設定ツールで設定されているデフォルトの価格には、Appleが徴収し納付する税金が含まれています。詳しくは、「Apple Developer Program使用許諾契約」の添付資料2に記載されている、異なる税務上の取り扱いをする地域に関する説明をご確認ください。

    複数のAppへサブスクリプションを提供する

    複数のAppにアクセスする自動更新サブスクリプションを提供することができます。それぞれのAppは、自動更新型App内課金の使用承認を得ており、同じデベロッパアカウントで公開されている必要があります。

    ユーザーがどのAppからでもサブスクリプションできるようにするため、App Store Connectで、マルチAppサブスクリプションに含まれるそれぞれのAppに同じ自動更新型サブスクリプションを個別に設定してください。同じサブスクリプションへの支払いが重複することがないよう、サブスクリプションのオプションをユーザーに表示する前に、そのユーザーがサブスクリプションを現在利用しているかどうかを確認する必要があります。現在サブスクリプションを利用中かどうかを確認する方法については、「レシートを活用する」をご確認ください。

    Appバンドルを作成して、複数のサブスクリプションAppを割引価格でまとめてダウンロードできるようにすることもできます。Appバンドルには、iOS Appを最大10個まで、またはmacOS Appを最大10個まで含めることができます。

    実装に関する詳細は、「複数のAppでサブスクリプションを提供する(英語)」をご確認ください。
    App StoreでのAppバンドルに関する詳細は、「Appバンドルを提供する」をご確認ください。

    1年経過後に純収益率が85%に

    自動更新サブスクリプションは、App Storeにおける他のビジネスモデルとは純収益の構造が異なります。サブスクリプションの利用者の最初の1年間は、それぞれの請求サイクルで、サブスクリプションの価格の70%から税額を差し引いた金額をデベロッパが受け取ります。サブスクリプション利用者の有料サービスの日数が1年分積算されると、デベロッパの純収益率はサブスクリプションの価格の85%から税額を差し引いた金額に引き上げられます。

    仕組みは次のようになっています。

    • すべてのAppleプラットフォームの自動更新サブスクリプションで有効です。
    • お試し価格の期間(都度払い、前払い)も利用日数に含まれます。
    • 無料トライアルおよびボーナス期間は利用日数に含まれません。
    • 同じグループ内のサブスクリプション間でアップグレード、ダウングレード、クロスグレードが行われても、有料サービスの利用日数には影響しません。
    • 異なるグループのサブスクリプションに切り替えた場合は、サービスの利用日数がリセットされます。

    キャンセルや請求の問題などのためにサブスクリプションがアクティブでなくなった場合、有料サービスの日数は、ユーザーが60日以内に再開しない限り、85%の純収益率に必要な有料サービスの日数として加算されなくなります。

    サブスクリプションの利用者を獲得する

    利用者を獲得する可能性を高めるには、ユーザーの関心が最も高いときにサブスクリプションを試してもらえるようにするのが効果的です。ユーザーにサブスクリプションを体験してもらう方法はいくつかあります。

    オンボーディング時にサブスクリプションのメリットを提示する。ユーザーが初めてAppを開いたときにサブスクリプションの価値を強調することで、Appの仕組みやサブスクリプションのメリットを理解してもらうことができます。オンボーディング時は、簡潔かつ魅力的で、見る人が関心のある機能(複数の種類のデバイスでサブスクリプションを利用できる機能など)にフォーカスしてください。また、サブスクリプションを促す簡潔な呼びかけや、サブスクリプションの利用条件を明確に記載してください。

    記載すべき内容については、「サブスクリプションを明確に説明する」をご確認ください。

    フリーミアムAppを提供するフリーミアムAppは、お客様が無料で使用することができ、さらに高度な体験や深く参加したい場合にサブスクリプションに登録するオプションが付属しているモデルです。無料のAppはユーザーにとって試しやすい上に、まずAppを試してもらうことで、有料の機能を購入してもらえる可能性が高くなります。

    サブスクリプションへのサブスクリプションを促す、状況に合わせたメッセージを(無料記事や無料ビデオの月間の上限に近づいたときなど)含めるようにしましょう。さらに、Appのインターフェイスのさまざまな場所でサブスクリプションへのサブスクリプションを促すことで、ユーザーがいつでも簡単にサブスクリプションにサブスクリプションできるようにしましょう。こうしたサブスクリプションを促すアクションの有効性のテストや評価を行い、また何がオーディエンスに対して最も有効かを理解するため、さまざまなバージョンのメッセージを試してみましょう。

    メーター制課金を提供するメーター制課金とは、料金を支払わなくても、一定の分量のコンテンツに特定の期間アクセスできる方法です(ニュースAppで毎月記事を10個まで無料で閲覧できるなど)。この方法を採用すれば、ユーザーはサブスクリプションを簡単に体験することができる一方、関心の高いユーザーに対してはサブスクリプションを促すこともできます。

    お試しオファー

    自動更新サブスクリプションの新規利用者に対して割引価格や無料トライアルを提供すれば、全額を支払う前にサブスクリプションの価値を体験してもらうことができます。ユーザーは、サブスクリプショングループ内で1つのお試し価格を利用できます。サブスクリプションごと、地域ごとに以下のいずれか1つを提供することができます。

    無料トライアル。新規利用者が一定期間無料でサブスクリプションを利用できる方法です(例:1ヶ月間無料で、その後は通常の更新価格の月額600円で利用できる)。サブスクリプションはすぐに開始されますが、無料トライアルが終了するまで請求が行われることはありません。この方法は、サブスクリプションの全機能を無料で試してもらうことができるようにする場合に効果的です。

    都度払い。新規利用者が一定期間にわたり、お試し価格を請求期間ごとに支払う方法です(例:通常月額1,200円のサブスクリプションを、3か月間は月額240円で利用できる)。その期間が終了すると、利用者には通常の更新価格が請求されます。この方法は、割引が繰り返し適用されるため、価格に敏感なユーザーへの訴求力を高めたい場合に効果的です。同時にデベロッパには、サブスクリプションの価格を一定期間経過後に通常価格に戻せるというメリットがあります。

    前払い。新規利用者がお試し価格を1回支払うと、サブスクリプションが一定期間利用できるようになる方法です(例:通常は年間4,800円のサブスクリプションを、最初の半年間は1,200円で利用できる)。その期間が終了すると、利用者には通常の更新価格が請求されます。この方法は、サブスクリプションの次回更新時までコンテンツを十分に楽しんでもらえるよう、お試し期間を長く設定したい場合に効果的です。

    お試し価格を設定する方法については、「App Store Connectヘルプガイド」をご確認ください。
    StoreKit APIの実装に関する詳細については、「Appにお試し価格を設定する(英語)」をご確認ください。

    App Storeでサブスクリプションをプロモーションする

    App Storeのプロダクトページで、サブスクリプションを直接プロモーションすることで、ユーザーにサブスクリプションを見つけてもらいやすくなり、Appをダウンロードする前であっても、サブスクリプションを購入したりお試しオファーで利用を始めたりしてもらうことができます。Appのコンテンツをさらに見つけてもらいやすくするために、一度に最大20個のApp内課金をプロモーションすることができます。この方法は、特に新規のお客様にお試しオファーを知ってもらう上で効果的です。

    App内課金のプロモーションについて詳しく

    プロモーション中のApp内課金には、その価値を伝えるための特有のメタデータがあります。

    サブスクリプションを明確に説明する

    効果的なサブスクリプションの購入フローは、ユーザーが興味を持っている製品やサービスの購入を簡単にします。サブスクリプションの価値をユーザーが理解しやすいよう、一貫したメッセージを使用し、明確な利用条件を含めましょう。サブスクリプションのプロセスに時間がかかりすぎると、サブスクリプションのコンバージョン率が低下します。購入フローはシンプルにし、入力を求める情報は必要最小限にしましょう。さらに、サブスクリプションのサブスクリプション画面には以下を含めてください。

    • サブスクリプションの名前と期間、およびサブスクリプション期間中に提供されるコンテンツまたはサービス
    • サブスクリプションが利用可能な地域の現地通貨で表示される価格
    • 現存の利用者がサインインしたり購入を復元したりする方法

    注意:AppとApp Store のメタデータには必ず利用規約とプライバシーポリシーへのリンクを含めてください。

    請求金額
    購入フローでは、請求金額をレイアウトの価格要素の中で最も目立つようにする必要があります。たとえば、年間サブスクリプションの場合は、購入時に請求される合計金額を明確に表示する必要があります。年間金額の内訳や、週間または月間のサブスクリプションと比較した際の割引額などを表示することもできますが、こうした追加情報は、年間金額よりも目立たない場所に目立たないサイズで表示するようにしてください。こうすることで、ユーザーの混乱を避けることができます。

    無料トライアル
    無料トライアルの購入フローでは、無料トライアルの期間、無料トライアルが終了したら請求が行われること、更新期間について明確に表示してください。無料トライアルが終了したら次のサブスクリプション期間の支払いが自動的に発生すること、いつでもキャンセルできることをユーザーが理解できるようにしてください。

    利用者を維持する

    ユーザーにAppのサブスクリプションを継続してもらうには、それに見合う価値を感じ続けてもらう必要があります。利用者にサブスクリプションの継続を促すため、新たなコンテンツや機能の拡張を追加してAppを定期的にアップデートしてください。

    通知を送信する

    よく考えて書かれた通知は、サブスクリプションを継続するようユーザーに促す上で効果的です。利用者が引き込まれるようなポジティブな体験を生み出すため、通知の目的を明確にし、有意義な情報を送信しましょう。たとえば、Appをアップデートしたときは、利用者が興味を持ちそうな新しいコンテンツについて知らせることも検討してみましょう。または、App内で実行すべきタスクについて利用者にリマインドするための通知を送信することもできます。通知は、Appを宣伝する目的や、広告、プロモーション、ダイレクトマーケティングの目的で使用しないでください。

    デザインに関するガイダンスについては、WWDCのビデオ「通知をデザインする(日本語字幕)」をご視聴ください。
    通知の実装に関する詳細については、「UserNotificationsUI(英語)」をご確認ください。

    ユーザーがサブスクリプションを管理できるようにする

    サブスクリプションの期間中に、利用者のニーズが変わることがあります。利用者がサブスクリプションの状況を確認できるよう、App Storeアカウントの「サブスクリプションの管理」セクションへのリンクをApp内に設置するようにしてください。

    「サブスクリプションの管理」へのリンクに関する詳細は、「サブスクリプションの取り扱い(英語)」をご確認ください。

    レシートを使用して利用者を維持する

    自動更新サブスクリプションのレシートには、利用者の状況に関するリアルタイムの情報が記載されています。レシート検証とサーバ通知を使用し、利用者の現在の状況(新規、更新、中断など)を見極めましょう。この情報があれば、次のようなことを特定して適切な対応がとれるようになります。

    自発的な解約であること。ユーザーがサブスクリプションをキャンセルした場合は、レシートをポーリングするか、サーバ通知を使用することで、そのユーザーのサブスクリプションの状況についてユーザーデータベースを更新することができます。その後、この情報を活用して、ユーザーに割引価格やターゲットを絞ったメッセージを表示することができます。たとえば、サブスクリプションの再開を促すプロモーションオファーを提示するなどです。

    ユーザーのニーズに合わせてサービスを改善できるよう、サブスクリプションをキャンセルする理由を利用者がApp内で伝えられるようにすることをお勧めします。

    自発的でない解約であること。請求に関する問題(クレジットカードの有効期限切れなど)が発生した場合、拡張版レシート情報を活用して問題に対応し、解決した時点でサービスを復旧させることができます。App内でサブスクリプション登録者にApp Storeアカウントの支払い情報エリアへのリンクを通じて、支払い方法を更新するようメールやApp内のメッセージで依頼することで問題を解決できます。Appleは60日間支払いを回収しようとします。サブスクリプションが60日以内に再開された場合、有料サービスの日数も更新日から再開されます。

    有料サービスの日数の中断を避けるために、App Store Connectで課金の猶予期間を有効化できます。Appleはサブスクリプション期間に応じて6日間または16日間支払いを回収しようとする間、サブスクリプション登録者はAppの有料コンテンツへのフルアクセスを維持します。この期間内にサブスクリプションが再開された場合、有料サービスの日数や収益の中断はありません。

    ユーザーが60日を過ぎてからサブスクリプションを再開した場合、有料サービスの日数はリセットされ、1年の有料サービス期間が経過するまで収益率はサブスクリプションの価格の70%となります。

    値上げに同意しているかどうか。サブスクリプションの値上げをする際、Appleは影響を受けるユーザーに対して、新しい価格に同意するかどうかを確認します。デベロッパはユーザーの同意状況を、値上げの実行前に追跡確認することができます。ユーザーが値上げに同意していない場合は、サブスクリプションの期限が切れる前に別のサービスレベルやコンテンツのプロモーションを行うことができます。

    実装に関する詳細については、以下をご確認ください。
    App Storeレシート(英語)
    自動更新サブスクリプションのサーバ通知の有効化
    不本意なサブスクライブ登録者の解約を減らす(英語)
    自動更新サブスクリプションの請求の猶予期間を有効にする

    新しいオファーでサブスクリプションをプロモーションする

    自動更新サブスクリプションを含むAppで、期間限定の割引価格を設定できるようになりました。対象となるのは、そのサブスクリプションを現在利用している、または過去に利用したことがあるお客様です。これらのオファーによって、ユーザー数の拡大や維持のため、独自のプロモーションを柔軟に行うことができるようになります。キャンペーンを通じて、サブスクリプションをキャンセルした利用者に再サブスクリプションを促したり、別のサブスクリプションへのアップグレードを特別価格で提供したりすることができます。プロモーション期間の終了後、サブスクリプションは通常の価格へと自動更新します。

    お試しオファーと同様にこれらのオファーでも、前払い、都度払い、無料トライアルを設定できます。ビジネスロジックはそれぞれのオファーに応じて設定できます。サブスクリプションごとに最大10件のオファーをアクティブにできるため、お客様にとって最も魅力的で有用なオファーを見極めることができます。複数のオファーを有効にする際は、それぞれの効果についてよく検討するようにしてください。

    プロモーションオファーとお試しオファーを比較する
      プロモーションオファー お試しオファー
    主な用途 既存の利用者の維持と以前にキャンセルした利用者の再サブスクリプション 新しい利用者の獲得
    対象のお客様 App内でサブスクリプションを現在使用している、または過去に利用したことがあるお客様。App内でサブスクリプションを利用したことのないお客様は、このタイプのオファーを利用できません。 App内のサブスクリプションの新規利用者
    お客様の利用に関する限度設定 デベロッパがお客様がオファーを何件利用できるか決定します お客様はサブスクリプショングループごとに1件のお試しオファーを利用できます
    App Store Connectでの制限 サブスクリプションごとに、10件のアクティブなオファー サブスクリプションごと、地域ごとに、1件のオファー
    オファーの設定 デベロッパがオファーを提供する時期と地域を管理し、StoreKitを通してオファーを提示します デベロッパが開始日、終了日、地域をApp Store Connectで設定、管理します
    App Storeに表示 なし あり(プロモーション中の場合)
    互換性 iOS 12.2、macOS 10.14.4、tvOS 12.2以降 iOS 10、macOS 10.12.6、tvOS 10以降

    レシート検証を使用すると、自動更新を解除した利用者を特定することができます。そうした利用者のニーズに合ったオファーを使って、現在のサブスクリプション期間が終了する前に、すみやかに再サブスクリプションを促すアクションを起こすことができます。また、ビジネスに合った利用者の再獲得やアップグレードキャンペーンを計画したり、各ユーザーの推移について分析をはじめたりすることもできます。たとえば、無料トライアルの期間中にサブスクリプションをキャンセルするユーザーと、有料のサブスクリプションを一定期間利用した後にキャンセルするユーザーに対して、どのようなオファーが最も効果的かを考慮することができます。

    以下に対応することで、準備を整えることができます。

    • レシートを検証し、ステータスの更新通知を受け取るサーバの設定を行う。
    • App Store Connectの「ユーザーとアクセス」セクションでアクセスキーを生成する。
    • App Store ConnectのAppのApp内課金ページで、各製品用のプロモーションオファーを作成する。
    • 使用するビジネスロジックを決め、Xcode 10.2で利用できる新しいStoreKit API(英語)を実装する。

    新規ユーザーの獲得が目的の場合は、お試しオファーを使用して、App Store上でApp内課金のプロモーションを行うことができます。プロモーションの対象になったApp内課金は、プロダクトページや検索結果に表示されます。また「Today」「ゲーム」「App」タブで特集されることもあります。その他のサブスクリプションオファーは、新規ユーザーによる利用はできません。また、App Storeでのプロモーションもできません。

    詳しくは、WWDCのビデオ「サブスクリプションのベストプラクティス(日本語字幕)」をご視聴ください。

    価格を管理する

    新規ユーザー向けの価格を引き上げる一方で既存の利用者が支払う価格を据え置くことができます。対象とする既存の利用者の数に制限はありません。既存の利用者向けの価格を据え置かないことにする場合、利用者は値上げに同意する必要があるため、価格変更を受け入れない場合は利用者数が減少することになります。

    すべての利用者が同じ価格でサブスクリプションを利用していない状況で、すべての利用者に最新の価格を適用させたい場合、支払っている金額が最新の価格に最も近いグループにまず適用し、その後2番目に近いグループに適用する、という形で進めましょう。このようにすることで、値上げの通知が何度もユーザーに届くことを防げます。価格に関する決定を下す際は事前に対象マーケットの相場を調査し、値上げが利用者の維持にどのような影響を及ぼす可能性があるかを事前によく検討してください。

    値上げが通知される方法。デベロッパがサブスクリプションの価格を引き上げる際は、影響を受ける利用者にAppleがメールとプッシュ通知で連絡し、値上げの通知と新しい価格への同意確認を行います。利用者が値上げに同意しない場合や何も応答しない場合、現在の請求サイクルの終了時にサブスクリプションが終了します。

    無料トライアルなどお試しオファーの利用者は、通常の価格でサブスクリプションを更新することに同意しているため、サブスクリプションを継続するために追加の手順を実行する必要はありません。同じサブスクリプショングループでのアップグレード、ダウングレード、クロスグレードが行われた場合、ユーザーには新しいサブスクリプションの現在の価格が適用されます。

    App Store Connectの「売上とトレンド」では、地域、期間、サブスクリプションのタイプごとにサブスクリプションのパフォーマンスを簡単に把握することができます。

    サブスクリプションの概要ページ。更新、コンバージョン、キャンセルなど、過去30日以内で最も頻繁に発生したサブスクリプションのイベントを確認できます。たとえば、お試しオファーのタイプを複数提供する場合(無料トライアルと、前払いの両方を提供する場合など)は、どのタイプのコンバージョン率が高いかを知ることで、それぞれのタイプの効果性を分析することができます。また、有料サービスを1年以上継続して利用し、高い収益率を生み出している利用者がどれくらいいるかを評価することもできます。

    サブスクリプションのリテンションページ。地域や期間の異なるさまざまなグループのリテンション率を比較し、どのグループのユーザー維持の割合が高いかを知ることができます。たとえば、特定の月に開始されたすべてのサブスクリプションのデータを見て、更新期間が1回、または6回など経過した後にも利用を継続しているユーザーの数を把握することができます。

    サブスクリプションレポート。特定の日における、有効なサブスクリプション数、お試し価格のサブスクリプション数、請求の試行回数など、サブスクリプションの全体的な業績を確認できます。このデータは、Appとサブスクリプションにまたがるパフォーマンスの評価に役立ちます。たとえば、サブスクリプションの異なるオプションにおける、有効なサブスクリプション数を簡単に確認することができます。また、経時的にレポートをダウンロードして集計することで、特定の期間においてサブスクリプションの基盤がどのように成長しているかを確認することもできます。

    サブスクリプションのイベントレポート。アップグレード、更新、お試し価格のコンバージョンなど、サブスクリプションのアクティビティについての集計データを閲覧できます。たとえば、このデータを使って、地域ごとやデバイスのタイプごとに、上位のサービスレベルにアップグレードしたサブスクリプションのパーセンテージを把握することができます。また、キャンセル数や、キャンセルの理由も確認することができます。

    サブスクリプションサブスクリプション者レポート。匿名で一意の利用者IDを使って、個々の利用者のアクティビティに関するトランザクションレベルのデータを入手できます。サブスクリプションサブスクリプション者IDは、お客様とデベロッパ間のトランザクションを示すために使用され、同じデベロッパのすべてのAppのサブスクリプションで同じIDが使用されます。サブスクリプションサブスクリプション者レポートのデータを使うと、特定の利用者がデベロッパのサブスクリプションビジネスにどのように影響しているかを把握することができます。たとえば、経時的に個々の利用者のサブスクリプションライフサイクルに関する情報を得たり、利用者の挙動を把握したりすることができます。

    詳細については、以下をご確認ください。
    アナリティクスでインサイトを得る:「売上とトレンド」
    サブスクリプションデータについて
    サブスクリプションレポートについて
    サブスクリプションレポート(英語)