App Store Pathway
開発したアプリやゲームをApp Storeで配信して、世界に向けて公開しましょう。
Pathwayを始める
Pathwayは、魅力的なアプリやゲームを開発する際に参照できるビデオ、ドキュメント、リソースをまとめたシンプルで使いやすいコレクションです。
App Storeを利用すれば、世界中で利用されている20億以上のAppleデバイスにアプリやゲーム、サービスを簡単に配信することができます。ここでは、App Storeでアプリを公開する方法について説明します。その後、プロモーションとパフォーマンスを次のレベルに引き上げる方法についても紹介します。
学習内容
- App Storeでの配信に向けて最初のビルドをアップロードする方法
- アプリの公開後にパフォーマンスを最適化する方法
用意するもの
- Apple Developer Programメンバーシップ
Apple向けの開発がはじめての場合
Appleデベロッパとして今すぐ始める
ご不明な点がある場合
Apple Developer Forumsを見る
App Store Connectで設定を行う
App Store Connectアカウントへのサインイン
App Store Connectには、Apple Developer Programのメンバーがアプリやアプリ内課金などを公開および管理する際に使うツール一式が揃っています。App Store Connectに初めてサインインする際は、Apple Developer Programへの登録に使用したApple Accountを使います。チームメンバーを追加したり、特定の役割を割り当てたりする必要がある場合は、App Store Connectの「ユーザとアクセス」セクションに移動します。
契約と財務情報の管理
App Storeでアプリやアプリ内課金を販売するには、まず有料アプリケーション契約を確認し、それに同意する必要があります。有料アプリケーション契約は、App Store Connectの「ビジネス」セクションでご覧になれます。支払いを受け取ったり、請求書を確認したりするには、口座/税務情報を入力してください。アプリが無料で、アプリ内課金が一切ない場合、この手順は任意です。
アプリレコードの追加
次に、App Store Connectの「アプリ」セクションに移動し、アプリレコードを作成します。作成したアプリレコードのステータスは「提出準備中」となります。ここからアプリを選択して、アプリ情報を表示および編集することができます。
ユーザーが一度購入すれば、複数のプラットフォームで利用できるアプリを提供するには、新しく作成したアプリレコードを選択し、対応しているプラットフォームを追加します。こうすることで、すべてのプラットフォームで単一のバンドルID(アプリの一意な識別子)をアプリに持たせることができます。
プロダクトページを作成する
アプリのプロダクトページは、App Storeでのホームとなります。プロダクトページは、アプリの機能やユーザーがアプリをダウンロードすべき理由を伝えるのに役立つほか、アプリのマーケティングを行ってビジネス目標を達成するのにも役立ちます。プロダクトページは、アプリを見つけてもらうために非常に重要です。そのため、プロダクトページの作成に関するベストプラクティスを確認し、App Storeの検索について学ぶことをおすすめします。以下にいくつかの重要なヒントを示します。
シンプルでユニークな名前にする
記憶に残りやすく、表記が簡単で、アプリの機能が分かるような、30文字以内の名前にします。
魅力的なアプリアイコンをデザインする
アプリアイコンは、素晴らしい第一印象を与えるものでなければなりません。こちらのデザインのベストプラクティスを読み、シンプルで認識しやすいアイコンを作成する方法をご確認ください。アップロードする準備ができたら、こちらの詳しい手順に従ってください。
魅力的なスクリーンショットとアプリプレビューを作成する
アプリのUIをキャプチャした画像を追加して、アプリのユーザー体験を伝えます。App Store Connectにアセットをアップロードする際には、必ずスクリーンショットとアプリプレビューに関する仕様に従ってください。
印象的なコピーを作成する
伝え方を丁寧に選びましょう。アプリやゲームの価値が自身のブランドに沿ったトーンで無理なく伝わるように、サブタイトル、説明、プロモーション用テキストを用意しましょう。
アプリのプライバシーに関する詳細情報を追加する
プロダクトページでは、そのアプリが収集するデータの種類、およびそれらのデータがユーザーと紐付けられているか、あるいはユーザーのトラッキングに利用されているかを確認できます。デベロッパは、アプリのプライバシー方針に関する必要な情報(サードパーティパートナーのコードをアプリに組み込む場合は、そのパートナーの方針も含む)を提供する必要があります。App Storeでのアプリのプライバシーに関する詳細情報の表示方法およびApp Store Connectでのアプリのプライバシー情報の管理方法についてご確認ください。
アプリ内課金を設定する
アプリ内課金を使用すると、アプリ内で追加のコンテンツや機能(デジタル商品、サブスクリプション、プレミアムコンテンツなど)を提供することができます。App Store Connectで設定できるアプリ内課金は、消耗型アプリ内課金、非消耗型アプリ内課金、自動更新サブスクリプション、非更新サブスクリプションの4種類です。
ビルドをアップロードする
App Storeでアプリやゲームを配信する前に、ビルドをアップロードする必要があります。ビルドとは、アプリのコードやリソース、デザインをテストまたは配信用にパッケージ化したものです。初めてビルドをアップロードする場合は、App Store Connectに表示される前に、ビルドがAppleにより処理されます。処理が完了するとEメールが届きます。
アプリをテストする
あともう少しで配信準備完了です。ただし、アプリを審査に提出する前に、十分にテストする必要があります。アプリをテストする際は、特に以下の点に注意してください。
- バグまたはパフォーマンスの問題
- 無効なリンク
- アプリ内課金の不適切な設定
- テキストの切り詰め、誤ったシンボル、フォーマットの誤り、ローカリゼーションの問題など
TestFlightを使ったアプリのテスト
Appleのベータ版テストサービスであるTestFlightを使えば、テスターにアプリをインストールしてテストしてもらい、フィードバックを提供してもらうことができます。まず、ビルドをアップロードし、テスト情報を追加して、テスターを招待します。テスターは、チームの内部ユーザーでも、Eメールや公開リンクで招待した外部テスターでもかまいません。また、Apple Developer Forumsに公開リンクを共有して、Appleのデベロッパコミュニティからアプリのベータ版についてのフィードバックを収集することもできます。
テスターは、テストを開始してフィードバックを提供するために、TestFlightアプリを使って、招待を承諾し、ベータ版のアプリをダウンロードします。テスターは、スクリーンショットやクラッシュのフィードバックを共有できます。そのフィードバックはTestFlightまたはXcode Organizerで確認し、アプリの改善に役立てることができます。TestFlightでのベータ版テストがどれだけ簡単か確認しましょう。
アプリ内課金をテストする
Appleは、アプリ内課金の実装をテストできるように、XcodeとApple Sandboxでテスト環境を提供しています。開発の初期段階、継続的インテグレーション、デバッグには、XcodeのStoreKitテストを使用できます。また、App Store Connectで設定したアプリ内課金データを使ってシナリオをテストする場合は、Sandboxを使用できます。
アプリを提出してApp Storeで配信する
Appleは、すべてのアプリ、アプリのアップデート、App Bundle(アプリバンドル)、アプリ内課金、アプリ内イベントを審査し、それらが信頼できること、期待通りに動作すること、またユーザーが安心・信頼して利用できる体験を提供することを確認しています。審査に提出する前に、以下のことを行ってください。
- App Reviewプロセスの詳細を確認する。
- App Reviewガイドラインを確認する。
- 必要なすべてのApp Reviewに関する情報をApp Store Connectに追加する。
準備ができたら、App Store Connectの「アプリ」セクションに移動してアプリを選択し、審査を受ける適切なビルドを追加して提出します。アプリを提出すると、アプリのステータスが「審査中」に変わります。また、App Store Connect APIを使って、App Store Connectで実行するアクションを自動化し、アプリを自動提出することもできます。アプリが承認され、App Storeで配信できる状態になると、ステータスが「配信準備完了」に変わります。
成果を測定する
App Storeでアプリやゲームの配信を開始したら、App Store ConnectにあるApp Analytics、売上とトレンド、支払と財務レポートを使って、パフォーマンスに関するデータを入手できます。これらのツールは、Apple Developer Programメンバーシップに含まれており、技術的な実装は不要です。
ユーザー獲得とエンゲージメントのモニタリング
App Analyticsを使うと、ユーザーがアプリやゲームをどのようにダウンロードしたり利用したりしているかを把握できるほか、コンバージョン率、アクティブなデバイス1台あたりのセッション数、定着率を詳しく調べることもできます。
類似アプリとの比較
App Analyticsでピアグループのベンチマークを使用すると、App Storeで配信されている類似アプリのパフォーマンスと比較して、アプリのパフォーマンスを相対的に把握できます。コンバージョン率、クラッシュ率、購入ユーザー1人あたりの平均収益など、カスタマージャーニー全体にわたって結果を比較できます。パフォーマンスを確認したら、対策を講じることができます。
収益の把握
有料アプリやアプリ内課金を提供している場合は、支払と財務レポートを使って、支払と収益を確認したり、財務レポートをダウンロードしたりできます。
- App Store Connectアナリティクス
- アプリパフォーマンスの測定
- App Store Connectヘルプ:アナリティクスとレポートの概要
- Apple Developer Forums:アナリティクスとレポート
もっと先へ
おめでとうございます。これで、アプリがApp Storeに公開されました。この調子でアプリをプロモーションして、ユーザーのエンゲージメントを維持しながら、プロダクトページを継続的に改善しましょう。
アプリのプロモーション
マーケティングチャネルを利用して、アプリをプロモーションし、ユーザーをプロダクトページに誘導しましょう。App Storeでの見つけやすさの向上およびアプリのプロモーション方法について詳細をご確認ください。ほかに次のようなことも可能です。
アプリに関するストーリーを共有する。App Storeプロモーションフォームを使って、新しいアプリやゲーム、大幅なアップデート、アプリ内イベント、素晴らしいストーリーについてAppleのエディターチームに伝えましょう。App Storeの特集で取り上げてもらえる場合があります。
カスタムのマーケティングアセットを入手する。アプリをソーシャルメディアやWebバナーで紹介しましょう。App Storeマーケティングツールを使うと、アプリの検索、テンプレートの選択、デザインのカスタマイズ、多言語のメッセージの事前設定を行うことができます。
Apple Search Adsを利用するApple Search Adsを使って、App Storeでアプリを見つけやすくし、適切なタイミングでアプリをユーザーに発見してもらうことができます。
エンゲージメントをさらに高める
継続的にアプリを開発し成長させるには、アプリの定期的なアップデートや、さまざまなプロモーション方法の検討が必要になります。
アプリをアップデートする
新しいバージョンのアプリを配信する準備ができたら、App Store Connectで作成した元のアプリレコードに新しいバージョンを作成します。App Store Connect APIを使って新しいバージョンを作成することもできます。
評価やレビューをリクエストする
App Storeのプロダクトページに表示される評価とレビューによって、アプリをより見つけやすくして、ダウンロードを促すことができます。評価は1〜5個の星を付けてもらうものであり、レビューは文章による反応です。ユーザーとの信頼関係を築くため、評価を日頃からよく確認し、レビューに返信することを検討してださい。
アプリ内イベントを提供する
アプリ内イベントとは、ゲームの対戦、新作映画のプレミア上映、ライブストリーミング体験など、アプリやゲーム内でタイムリーに提供されるイベントのことで、ユーザーはApp Storeで直接見つけることができます。アプリ内イベントは、プロダクトページに表示されるだけでなく、「Today」、「アプリ」、「ゲーム」の各タブ、そして「検索」タブにも表示されます。
プロダクトページの最大限の活用
App Storeの機能を使って、App Storeでより関連性の高い体験をユーザーに提供することができます。
カスタムプロダクトページを作成する:デフォルトのプロダクトページのほかに、特定の機能、コンテンツ、キャラクター、またはゲームプレイを紹介するカスタムプロダクトページを最大35個作成することができます。各カスタムプロダクトページには、独自のスクリーンショット、プロモーション用テキスト、アプリプレビューを含めることができます。固有のURLで各ページを異なるオーディエンスに共有したり、カスタムプロダクトページをApple Search Adsキャンペーンで活用することもできます。
プロダクトページの最適化を活用する:App Storeのプロダクトページのさまざまな要素をテストして、以下の点を確認することができます。
- 特定のキャラクターの紹介や価値提案が、アプリのダウンロード数増加など、成果向上につながるか。
- 特定の機能や文化にちなんだコンテンツを際立たせることで、特定の地域でのダウンロード数増加につながるか。
- アプリアイコンを変更することで、コンバージョン率が上がるか。
- 季節的なコンテンツを加えることで、ダウンロード数が増加するか。
これらのさまざまな要素は、「トリートメント」と呼ばれるプロダクトページの代替バージョンでテストされ、App Storeでランダムに選択された一定の割合のユーザーに表示されます。プロダクトページの最適化テストは、App Store Connectの選択したアプリの「配信」セクションで設定することもできます。
関連ドキュメント
学び続ける
App Storeでアプリやゲームの見つけやすさを向上させ、ビジネスを成長させるための効果的な方法について調べましょう。