2020 Apple Design Award受賞者を発表

Apple Design Awardはイノベーション、創意工夫、デザイン、技術面の功績を称える賞です。WWDCの伝統であるADAでは、思慮に富む創作的なアプローチでAppやゲームを製作し、これまでになかった新しい働き方、遊び方、想像する方法を可能にした開発者の皆さんを取り上げています。

「20年以上にわたり優れたデザインを表彰してきました。各年の受賞者は、ほかの皆さんの見本や目標となる新たな基準を打ち立てています」。長年、Apple Design Awardの司会を務めてきたエバンジェリズム担当シニアディレクターのJohn Geleynseはこう語ります。

今年の受賞者も同様です。彼らが製作したAppは美しく直感的で、魅力にあふれた楽しいものばかりです。これらはサービス利用者に対する開発者の深い理解と共感から生み出されたものです。いずれもユニークで、極限まで洗練され、細部に対するこだわりをもって製作されています。

2020年アップルデザイン賞 受賞者

2020年アップルデザイン賞の受賞者を一緒にお祝いしましょう。この賞は、AppleのプラットフォームでのAppやゲームのデザインの素晴らしさ、革新的な内容を称えるものです。

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Geleynseは次のように述べました。「受賞作の製作には大変な労力を要します。我々はこれらの革新的ソリューションを生み出した努力と献身、創造性、斬新なアイデアを讃えたいのです」

今年は、Apple Design AwardとFaceTimeの祝典の後も栄誉を称える場が設けられています。今週金曜日より毎週、Developer appで各受賞者の独占インタビューを掲載し、その創作過程や大胆で独特なアイデアをどのように実現したのかについてのストーリーをお届けします。

今年のApple Design Award受賞者と、インタビューのハイライトをご覧ください。

Majd Taby「Darkroom」

「私たちは、写真編集の複雑さをすべてなくそうとしました。インポートもエクスポートも不要で、ユーザーが実際に使うときになるまで、そうした複雑な機能は表示されません。デザインからはイメージできませんが、このAppはとても高機能で複雑なことができます。これは、使いやすいのに高機能なものを作るという、デザインにおける終わりなき挑戦です」

Eran Hilleli「Looom」

「『Looom』の設計思想は、流れありき、体験ありきです。ゲームボーイのようなツールの中に手書きアニメを存在させたい。従来のアニメとは違うリラックスできるものを考えました」

István Csanády「Shapr: 3D」

「私は優れたインタラクションデザインとは、常に多くの血と汗、涙がつきものだと思っています。近道はないのです。近道を見つけることなどできません。やるべきことは、ユーザーが皆さんのデザインやソフトウェアをどう使いたいのかを観察することです。私たちは、何百ものインタラクションプロトタイプを作成しました。そうすることで、少しずつ最適な答えへと近づいていくことができます。私たちが今のレベルに到達するまで、4年半もかかりました」

David William Hearn「StaffPad」

「このAppで最も大切にしていることは、作曲の手助けをすること、そして毎日の作曲作業をスムーズにして、願わくばより素晴らしい音楽を作り出すことです。このAppを活用することで、プロジェクトを仕上げてフレッシュな気持ちで1日を終えることができるなら、無駄なアイデアなどなかったと思えます。しかしまだまだ、やるべきことは山積みです。この探求が終わることはないでしょう」

Simon Flesser「Sayonara Wild Hearts」

「これは音楽にとても重点を置いたゲームであると思いませんか?実は、当初の姿は今とはずいぶん異なり、重厚感のあるトーンを使っていました。しかしその後、私たちがプロトタイプをランダムにプレイしていると、エネルギッシュでポップな曲がBGMとして流れてきて…ひらめいたのです。私はまさに、『これだ』と声をあげました」

夕映えの中で手を取り合う「Sky」の2人の主人公たち

「デザインをわずかに変更するだけで、ゲーム内で(プレイヤーの)行動を変えたり、プレイヤー同士のやり取りを変えることができます。作り手の責任として考えなければならないことがあります。プレイヤー達があなたの作ったAppやゲームと日々どのように関わるか。それはプレイヤーにとって健全なことか。ゲームをプレイすることで、イライラするのではなく嬉しいと感じられるか、といった事ですね」

黄色の背景に配された「Song of bloom」の展開図

「このゲームが伝えようとしている事が何であるか説明するのは時に困難です。イメージの一部は抽象的過ぎるので、自分なりの解釈を練らねばなりません。私たちが感じることのできるすべてのチャネルを使ってゲームとコミュニケーションをとるようにするには、別の感覚を与えることが重要でした…触覚の振動感覚です。触覚の振動感覚を用いることで、活動的なシーンであるか穏やかなシーンであるかを理解でき、ムードの感覚を細やかに捉えることができるようになります」

Sam Rosenthal「Where Cards Fall」

「このゲームの多くのシーンは非常にメランコリーな印象ですが、それと同時に希望を感じさせてくれるゲームでもあります。そのためAppのアイコンは、主人公が冬を背景に天を仰いでいるようにしました。ゲーム内での現代の景色です。主人公は過去にとらわれた人ではなく、過去の経験から学び、反省し、未来に目を向けている人なのです」


Apple Design Awardの受賞者について詳しくは、Apple NewsroomおよびApp Storeをご覧ください。

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