App 内課金の設定の概要
App 内課金を使用すると、デジタル商品、サブスクリプション、プレミアムコンテンツなどの追加のコンテンツや機能を、App から直接提供することができます。Apple のすべてのプラットフォームが対応しています。
App 内課金には以下の 4 種類があります。
タイプ |
説明 |
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消耗型 |
一度だけ使用可能で、再度使用するには、新たに購入する必要があるプロダクト。例:釣り App の魚の餌。 |
非消耗型 |
一度だけ購入すれば、減ることなく無期限に使用可能なプロダクト。例:ゲーム App のレース用コース。 |
自動更新サブスクリプション |
所定の期間中継続的に楽しめる動的コンテンツを購入できるプロダクト。このタイプのサブスクリプションは、ユーザが取り消さない限り自動的に更新されます。例:ストリーミングサービスを提供する App の月間サブスクリプション。 |
非更新サブスクリプション |
期間を定め、コンテンツのアクセス権をユーザに与えるプロダクト。このタイプのサブスクリプションは自動更新されません。例:ゲームのライブコンテンツを視聴するための 1 年間のサブスクリプション。 |
App 内課金プロダクトの作成は、1 つの App につき最大 10,000 個まで可能です。App 内課金は App 1 つと紐付けた上で作成する必要があり、App のプラットフォームバージョン間 (iOS、macOS、tvOS) で共有することができます。複数の App で同じ App 内課金を共有することはできません。
App に App 内課金を実装するには、App と Apple のサーバ間の設定、App Store Connect における設定、さらに継続的な管理が必要です。以下のワークフローを参照してください。
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有料 App 契約への同意
App 内課金を提供するには、Account Holder の役割を持つユーザが App Store Connect の「契約/税金/口座情報」セクションで有料 App 契約に同意する必要があります。
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App 内課金をデザインする
App 内課金の仕様が App 全体とうまく適合し、プロダクトの効果的な訴求に繋がるデザインを実現するため、「ヒューマンインターフェイスガイドライン」と「App Store Review ガイドライン」を参照してください。
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App Store Connect での App 内課金の設定
App 内課金を作成し、プロダクト名、説明、価格、配信状況などのメタデータを入力します。また、カスタマーの購入に対し Apple が適切に税の算出を行えるよう、App 内課金キーの生成と税金カテゴリの設定を行ってください。
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StoreKit を実装する
Xcode の資料に従って、Xcode で該当 App の App 内課金機能を有効にします。Xcode におけるバンドル ID および製品 ID が、App Store Connect で記載されている App および App 内課金の ID と一致していることを確認してください。
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App 内課金をテストする
Apple は、App 内課金のテストを無料で行える Sandbox というテスト環境を提供しています。利用には専用のテストアカウントが必要です。実際に App を使用して App 内課金の購入を行うので、コードの各部分をテストして App 内課金が正しく実装されていることを検証できます。
TestFlight や Xcode を使用して、追加のテストを行うこともできます。
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App Store サーバ通知を使用する
App Store サーバ通知 を使用すると、払い戻しやサブスクリプションステータスの変更、ファミリー共有の利用など、App 内課金に関連するトランザクションステータスや主要なイベントに関するほぼリアルタイムの更新を通知として受信することができます。通知を利用するには、App Store Connect で本番環境と Sandbox サーバ環境の URL を入力する必要があります。
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App 内課金を審査に提出する
App 内課金は、App Store で公開する前に、審査に提出する必要があります。App 内課金の審査への提出が初めての場合は、App をアップデートしてその最新バージョンの App と一緒に提出する必要があります。提出前に、必要な情報に漏れがないことを必ず確認してください。App 内課金の配信可否や、追加の対応を求められる場合など、審査の結果について把握するため、App 内課金のステータスを随時確認してください。